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終わりはまだまだ遥か先の方だ

人狼ガチ勢が語る「蓮とビス」人狼ゲームにおける中村海人のキラープレイ

前回の記事の最後でも少し語ったんだけど、まだ話し足りないな〜と思ったので書くことにしました。

蓮とビス最終回で行われた、兄組の人狼ゲーム。

※ゲームの配役や進行や勝敗についてネタバレがあるので未見な方はご注意下さい

 

何故かと言うと僕、人狼ガチ勢なんですよ。

人狼好きにしか通じないと思うんですが、アルティメット人狼は全回見てるし、スリアロも八割くらい見てるし、TLPTもかなり観劇してるし、対面戦績数はたぶん3桁。TLPTメンバーと同村時にメイソンから見事に護衛されて勝利したのが今でも思い出。

ただ別に強くもないんですが、多少人狼に明るい自信はあります。

 

そんな僕から見て、今回の人狼ゲーム、

個人的ベストプレイヤーはラストウルフの中村海人くん(うみんちゅ)でした。

 

ただ、この評価、人によって分かれるだろうなとは思います。

盤面ロジックから不要とも言えるCO(カミングアウト)をした点でうみんちゅを評価しない人もいると思う。

ロジック自体への視線の明るさは樹が卓抜していた。

実際、最初の2狼を吊れたのは、樹の進行と観察眼がかなり見事だったから。

 

けど、僕は、ロジック重視進行をあまり好まないタイプです。

人狼ゲームって、半分くらいはロジックが大事なんですけど、

もう半分くらいは「ロジックを越えようとする心理戦」が大事だと思うんですね。

そこに求められるのは、観察力だったり、演技力だったり、

パッションだったり、思い切りだったりする。

この「心理戦でロジックを越えようとする」人がどれだけいるかで、

人狼ゲームの面白さが決まると僕は思っています。

むしろロジックが苦手な方には、積極的に心理戦から挑んで欲しい。

 

今回、そんな心理面でのバトルを一番上手くやったのがうみんちゅでした。

逆に言うと、自担ながら言いにくいんだけど、樹は若干プレイングミスだったなという評価。

樹は進行上のロジカルな判断はパーフェクトで、そこには全くミスはなかったし、その面だけから言えば兄組の中でかなりできるプレイヤーだと思うんですが、心理戦では惜しかった。

 

まず冒頭。「疑わしき人物」としてさっくんが浮上しました。

実際にさっくん人狼だったわけですが、さっくんのプレイミスは「市民」だと言ってしまったことですね。まあ、彼のキャラクター上は仕方ないですね。「市民だ!」と言うのが彼のキャラクターみたいなところがあるので。

でも、例えば、「市民とは言ったけど、市民側ってだけで、何か役職を持っているかもしれないじゃないか!」なんて発言があれば、少なくとも吊り回避は出来たかもしれません。

ただ、さっくんがここで市民と明言したことで、樹が「市民なら吊っても問題ない」というロジカルな判断を下し、みんながその判断に乗って初日の狼吊りが決定しました。

SnowMan人狼でも同じでしたが、さっくんの市民主張って基本的に「自分は人狼ではない」以外のことを言っていないので、吊り逃れられる主張ではないところがウィークポイントです。

吊り逃れは、「別の人物に疑いを向ける」か「役職を名乗る/匂わせる」のどちらかが出来ないと難しいですね。

もちろん、さっくんトークでゲームは盛り上がったし、

さっくんはそういう意味ですごくいいプレイヤーだと思います。

楽しく場を盛り上げられるゲームを作れるのは、人狼プレイヤーに大事な才能です。

 

初晩で阿部ちゃんが襲撃され、2日目の朝。

「疑わしき人物」にしずが浮上しました。2日目で起きたことは、実は初日と同じ構造です。

特に何のロジックもなく、本人のキャラクター/性格を加味した「疑い投票」で選ばれたしずが、たまたま人狼だったという話です。つまり、さっくんと全く同じ。

ここでもしずが市民なのかどうなのかという質問が行われ、しずは「市民側のマンモス」などと誤魔化していましたが、市民なのか役職なのかと問い詰められ、結局「普通に市民」と言ってしまいます。

ここで当然、初日と同じ樹から「市民なら死んでもいいな」というロジックで追われました。

しずからすると、真の占い師である阿部ちゃんが死んだことは知らない状況でしたが、それでも本来はここで占い師を名乗るのがベターでした。

今回の場合は、阿部ちゃんが死んでいるので占い師を完全に乗っとれた盤面でしたし、もし、占い師が死んでいなかったとしても、この状況で占い師を騙るのは有効な戦略です。真の占い師をおびき寄せることができますからね。

霊媒師は2人いるレギュレーションなので、霊媒師を騙って結果騙りをするのはかなり難しいし、騎士騙りが有効と言える盤面でもありません。なのでしずはここで占い師を騙るのが最もベターな戦略でした。そうでなければ、初日と同じロジックが働き、吊り逃れはほぼ不可能だからです。

ちなみにここで見事なのは慎太郎でしたね。「阿部ちゃんを襲撃しそうな人狼って……」という視点での推理にここで踏み出せていた。

疑った元太は違いましたが、心理的な視点は極めて正しいです。

北斗とジェシーがそこに乗って元太に疑いを向けたのも良かった。ほぼ吊り位置が決まった状況下でするべきことは、グレーの疑わしき人物をロジックでなく疑っていく市民の思い切りだからです。

 

ここでしずが吊られ、3日目の朝、襲撃されたのは樹でした。

ここで襲撃されてしまうことに樹のプレイミスがあり、うみんちゅのキラープレイが光ります。

樹は初日に阿部ちゃんが襲撃されたことを踏まえ、人狼の襲撃パターンを推測するべきでした。

襲撃パターンは明快かつ合理的で、慎太郎の推測通りです。

「ロジカルかつ議論上で脅威となりうる人物を襲撃する」。

初日の阿部ちゃん襲撃を決めたのがうみんちゅであるかどうかは別として、この時点で樹襲撃を決定したのはうみんちゅですね。ここで騎士を抜けていました。お見事です。

 

樹は騎士であるにも関わらず、明らかに狙われやすい進行位置にいました。

ロジカルで多弁な進行をするのは樹のプレイスタイルだと思いますが、2日目で襲撃パターンに気付いた上で心理戦を展開するなら、2日目の時点ででわざと「疑われ位置(SG位置=スケープゴート)」に入れる心理戦を仕掛けられれば一枚上手だったと言えるでしょう。

例えば、樹は「俺結構喋ってるけど俺のこと疑ってる人いる?」みたいな差し水を向けたらよかったかもしれないですね。

「なんでそんなこと言い出すのか?  人狼なんじゃないか?」と誰かから発言を引き出して、疑い位置に入れればベターです。人狼はSG位置に入った人物を襲撃しにくくなるからです。

けれど実際にはしずが吊られた後、樹が襲撃されました。

ここからラストウルフ、中村海人の戦いが始まります。

 

疑わしき人物として浮上した髙地が霊媒師COし、さっくんとしずが人狼であったことを明かします。

ちなみに、今回の髙地のプレイも素晴らしいプレイでしたね。

北斗が「髙地、普段だったらもっと喋るのに喋らなかった」というトークを向けましたが、多弁な人物が襲撃され、注目された人物が処刑される今回の進行の中で、人狼の死を知った霊媒師がするべきことは、議論中なるべく寡黙にして注目されにくく振舞うことだからです。

そして人狼の残り数から、ここでの髙地のCOはパーフェクトだったと言えます。これはもちろん続けてCOしたまつくにも言えることです。

さきほどと同様ですが、ここで慎太郎がグレーである康二への疑いにすっと議論を切り替えたのもいいプレイですね。ちゃんとさっくんの吊り議論からの推理に移行している。実際には、慎太郎はミスリードをしていて、康二は狼じゃないんですが、2人霊媒の真偽はほぼ確定なので、ここでグレーの議論に移行する発言自体は良かったと思います。

そしてここでのうみんちゅは見事。寡黙に徹しましたね。誰からも疑われず生き延びました。

康二に疑いが向いたのをいいことに、議論をそのまま泳がせていたんですね。

 

ここで康二が処刑され、ジェシーが噛まれました。

このジェシー噛みは合理的で見事。

追放投票の時、霊媒師の髙地が「待った、俺殺されるわ」っていうんですね。

そこですかさずジェシーが「騎士が、霊媒師守ればいいんでしょ」と発言。

うみんちゅは明らかにここでジェシーを騎士位置だと疑ったはずです。

実際にはジェシーは騎士ではなく、樹が騎士だったわけですが、うみんちゅはちゃんと明確に発言から騎士を狙いに行っているんですね。素晴らしい。

 

ちなみに、ジェシーがどこまで意図したかは不明ですが、騎士保護の観点から言えば、このジェシーの発言はナイスプレイでした。

しかも、ジェシーは実は前の晩の占い師が出てこない状況の議論で、「占い師が死んでいるということは樹と阿部ちゃんのどちらかが占い師だったんだ」という盤面整理をちゃんとこなす発言をしていました。

一方で、ジェシーはふっかや慎太郎や北斗ほどの多弁ではなかったので、潜伏騎士らしい振る舞いも完全にできていたと言えます。

 

さて、ラストターンですが、緊急ルールが追加されました。

「今回のターンで人狼を処刑できなければ、市民の負け」。

かなり人狼寄りのズルイ追加ルールだと思いますが、このゲームはあくまで動画化されるショーなので致し方ないとは思います。2狼と占い師が死んだ以上、このまま続けてもグレーの殴り合いしか起きなくて、見応えにかけてしまいますからね。

 

ここでうみんちゅの動きは本当に見事でした!

普通、残り人数で言えば騎士は出るべき盤面ではありません。しかし、緊急ルールの追加でラストターンになった以上、「騎士は絶対にCOするべき役職」になったんですね。

普通、ここで人狼が素早く騎士COするのは相当勇気がいります。

この時点で「疑わしい人物」に上がっていたのは、ダテ様だったので、うみんちゅは実際黙っていても大丈夫ではあったんですね。

そもそも誰の目線でも真騎士が生きている可能性はありましたから、ここで真騎士が対抗に出られてしまえば、一気に吊り候補がうみんちゅを入れた二択になってしまうんですよね。

でも、そのロジックに勝ってうみんちゅは騎士COができた。直後に謎の「市民の人は手を挙げて」というコールに誤って手を上げてしまっていましたが、うみんちゅの騎士COは完全に成功していたので、心理的にそこでの疑いからは逃れられました。

誰かが「うみんちゅ市民に何で手を挙げたの?」と気付いて疑いを向けたとしても「間違えちゃった」で済ませられるレベルで、騎士COは成功していました。

 

実際、最終盤面なので、結局うみんちゅは疑いを向けられたら、騎士CO以外の有効打はない盤面だったんです。万が一真騎士が生きていても、少なくとも2択までは行けます。

だからこそ信用を勝ち取るには早さが全て。真騎士が出た後、トーク中に自分に疑いを向けられてから「実は騎士」とCOしても勝てません。

なので、あのスピードで判断して、騎士COを思い切ったうみんちゅは見事です。

樹を騎士と見抜いたのではなく、ジェシーで襲撃で騎士を抜いたと判断していたのだと思いますが、それにしてもパーフェクトプレイ。

人狼プレイヤーとして、最終盤面で騎士CO回避できるラストウルフってめちゃくちゃカッコいいと思います。本当に見事ですね。

 

もちろん、ちゃんと「市民COした人物は吊っても良い」という正しい目線でロジカルに2狼を追い詰めた樹も見事でした。カッコ良かった!

ただ、フタを開けてみれば、このゲームは最終的に樹VSうみんちゅだったわけで、自担の負けを認めるのも悔しいですが、中村海人のパーフェクトラストウルフは認めざるをえないと思いました。

 

僕は樹のリベンジが見たいので、是非また兄組で人狼してください。

楽しみにしてます。

「蓮とビス」は兄組シャッフルの楽しさが良かった。推し高校は、足立油田高校です。

7月29日から7日連続でジャニーズJr.チャンネルで公開された特別企画「蓮とビス」。

 

SixTONESSnow ManTravis JapanHiHi Jets、美 少年の5グループ33名が総出演し、風変わりな設定の高校に通う生徒たちがカフェ「蓮とビス」にやってきて繰り広げる軽演劇。

 

芸人であり構成作家/脚本家でもあるニブンノゴ!の宮地さんが脚本を手がけ、稽古やリハなしで撮影されたそうで、アドリブ要素の強い即興コメディになっています。

全編、風変わりな高校やカフェなどの設定を元にした会話劇パートと、いつものYouTubeらしいレクリエーションパートを混ぜた構成です。

 

1話ではドゥビドゥバゲーム、2話では下半身トレーニング、3話ではロシアンルーレット演技対決、4話ではドゥビドゥバゲーム+「さ」行禁止フリートーク、5話ではサイレント笑わせゲーム、6話ではエア食リポ当てゲーム、7話では人狼ゲームのレクリエーションが行われました。

会話劇は風変わりな設定を持つ高校のキャラクターがメインでした。

葛飾エスタン高校、墨田スクワット体育高校、江戸川サーフィン水産高校、足立油田高校、江東グルメ高校などといった高校が登場しました。また、カフェ「蓮とビス」の従業員たち、アイドルグループ「シャイニーズ」も登場し、それぞれが1話ごとの会話劇を作るという構成でした。

HiHi Jetsは全員が「江東グルメ高校」、美 少年は全員が「シャイニーズ」だったのに対して、いわゆる兄組(SixTONESSnow ManTravis Japan)は完全にシャッフルされていたので、兄組のシャッフルユニット的な楽しみ方も出来る企画になっていました。

 

今回の企画は、賛否の別れる部分も大きかったようです。

 

僕が全編通して思ったのは、

「メンバーシャッフルの試みとしては面白い!

けれど、会話劇の面で配役だけはもう一工夫できたんじゃないかな」

という部分でした。

 

この作品の会話劇パートは「樹とジェシーを逆にするだけで相当面白くなったはずだ」と思います。

 

この作品はコメディなので、ボケとツッコミが必要です。

そして「風変わりな設定の高校」というシチュエーションそのものがボケの基盤になるので、ツッコミはその外部に配置しないといけないんですよね。つまり、「カフェの店員」が一番正しい「ツッコミ」ポジションなんです。

そのベストツッコミポジションに、何故か最強のギャガーをキャスティングしてしまっている。

これは樹もジェシーも悪くなくて、完全にキャストミスだと思ってます。

ふざけまくる完全なギャガージェシーこそウェスタン高校の生徒にし、おかしな高校やおかしな店長にツッコむ店員として樹を動かした方が間違いなく面白かったと思います。

樹に指鉄砲打たせちゃダメだし、ウェスタン高校とジェシーの掛け合いは両ボケになっていて収集がついていません。

樹とジェシーの使い方が本当にもったいなかった……。

 

本編で、そこが唯一うまくいっていたのは第5話。

SnowMan向井康二が店員役として登場した回ですね。

おかしなバイト志望者とおかしな店長にちゃんとツッコミを入れる店員として、康二がかなりキレキレなツッコミが出来ていました。

全編通して、MVPは康二だなあというのが僕の正直な感想です。

 

とはいえ、会話劇パートの惜しさはあったものの、

純粋に兄組シャッフルユニット的な楽しみ方としてはよかったと思います。

油田高校のきょもしめ兄弟に如恵留執事なんて最高ですし、ひーくん率いるスクワット体育高校も良かった。メイド経験のある阿部ちゃんも良かったですね。

兄組と弟組を混ぜないのは正解だったと思いますが、弟組内でのシャッフルは見たかったですね。

美 少年が別撮りになっているあたりから察するに、アメリカ行きスケジュールの都合で無理だったんだろうなとは思いますが。

 

「蓮とビス」というネーミングが、ハロプロの「モベキマス」を連想させるようで初回から話題になっていましたが、そんなハロプロのシャッフルユニット的な面白さがあったのはすごく良かったですね。

僕のお気に入りは、ダントツできょもしめのえるの足立油田高校です。

大体、ハロプロのシャッフルユニットでも、一番人気は一番少人数のユニットですよね。

 

 

蓮とビス、今回の企画はあくまで初回なので色々大変だったと思いますが、シャッフルグループを盛り込んだ企画というのはまたやって欲しいなと思いました。

8月8日、足立油田高校のコーナーとかないでしょうか?笑

 

あと、最後の人狼はこの企画とは別にして、ぜひもう一度やって欲しいなと思いました。

あの人数でやるならもっとガチの配役組んで、狐とかパン屋とか入れて、

出来ればアナログカード使って、本格的に人狼ゲームやって欲しかったなあと。

まあ、これは単に運ですけど、樹と阿部ちゃんに役職が当たって噛まれ位置に入ってしまったことや、人狼を引いたさっくんやしずが分かりやすく吊り位置に入ってしまったのは、ゲーム上勿体無かったですね。

 

ただ、うみんちゅの騎士騙り、僕はかなり好きです。

盤面上あの騙りは本来やらなくても問題はなかったけど、

人狼としてしっかり騙りに出る姿勢がプレイヤーとしていいなあと感じました。

うみんちゅの推し度、僕の中ではかなりあがりました。

樹には人狼やって欲しいし、阿部ちゃんには狂人やって欲しい。

ま、こればかりは引きの運ですけどね。

いつかSixTONESの京本大我とKing Gnuの井口理さんが同じステージで歌う姿を僕は見たい

ミクスチャー・ロックバンド「King Gnu(キング・ヌー)」。

 

先日のSixTONESオールナイトニッポンの後、King Gnuのメンバー井口さんがパーソナリティを務める「オールナイトニッポン0(ZERO)」が放送されました。

King Gnuファンを公言している(京本)大我が番組中で投げかけたラブコール。

井口さんが番組中でもTwitter上でも、SixTONESの人気をいじりつつ、

そのラブコールに気持ちの良い返しをしてくださいました。

さらに先日の「すとーんずのぶろぐ」でも大我がもう一度ラブコール。

 

こういうの、いいですねぇ……。

 

音楽の仕事をしている彼らだけど、当然、彼ら自身もまたひとりの音楽ファン。

好きなアーティストに接する機会があったら、嬉しいに違いないですもんね。

だって、好きなアーティストって、それはもう神みたいな存在ですよ。

ヲタクってみんな一人一人神をそれぞれ信仰していると思うんですが、

想像してみてください、神が自分の前に降臨する瞬間。

想像するだけで気絶しそうですよね。無理です。

大我、本当に良かったね……。

 

で、King Gnuさん、かなり人気のアーティストのようなんですが、

僕は大変恐縮ながらKing Gnuさんをこれまでほぼ知りませんでした。

音楽的にバンドサウンドへの関心が低くて、知る機会が本当になくて。ごめんなさい。

 

でも、今回、大我が「その声に生まれ変わりたい」みたいなこと言ってたので。

聴きました。

正直、聴く前は「いやいやいや大我、君こそめちゃくちゃいい声なんだからそんな……」

って反射的に思っていました。

実際、ラジオで「オールナイトニッポン0(ZERO)」で喋る井口さんの声は普通で。

聴き心地の良い声ではあるけど、まあでも普通の声だよな〜って。

そう思ってしまってました。※井口さんのラジオは途中まで聞きました

 

ついさっきYouTubeで「白日」を聴いてみるまでは。

 


King Gnu - 白日

 

マジだったわ……。

なんだこの声……美しい……こんな声出る人いるんですね??

あのラジオの人と同一人物???

大我が憧れるのも理解できますね。凄まじい声帯………。

 

番組やTwitterでは井口さんが「SixTONESには勝てない」みたいな謙遜をされてましたが、

King Gnuの「白日」は今年の2月末に公開後、既に約5000万再生近く行っていて、

日テレのドラマの主題歌にも起用されているんですよね。

初のメンバー全出演だったSixTONESに対して、

井口さんはレギュラー放送かつ1人でパーソナリティされてるラジオですし、

あとはもう、アイドルっていう部分でのファン層の違いもありますし。

むしろKing Gnuさんこそ、SixTONESがたどり着きたい位置にいる方々だと思います。

 

軽く調べてみたけれど、King Gnuがメジャーデビューを果たしたのは今年。

それまでは自主レーベルで活動されていた方々みたいですね。

King Gnu」というバンド名は、少しずつ群れを拡大し、

やがて巨大な群れになる習性を持つ動物の“Gnu=ヌー”にあやかったものだそうで。

老若男女を巻き込み大きな群れになりたいという思いが込められているんですね。

King Gnuはこれからもどんどん人気になって、

本当に誰もが知るレベルの人気バンドになっていくんじゃないかなと思いました。

 

SixTONESも「いつの日か原石が際限ない輝きを放つよう」、

そんな未来への想いを背負ったグループです。

ジャニーズであり、アイドルであるというバックグラウンドから、

ひとつの音楽グループとしては、なかなか評価していただきにくい彼らではあります。

 

けれど、ジャニーズであり、アイドルであるというバックグラウンドも活かしつつ、

その上で、King Gnuさんのように、歌声で老若男女に愛されるグループに。

SixTONESにもそんなグループになって欲しいなあと改めて感じました。

 

「来週SixTONES呼ぼうよ!トレンド1位入れてドーンってSixTONES呼ばないと無理だ!」

井口さん、こんなことおっしゃってましたが、

もう、本当にファンとしては「ぜひ!」という気持ちですよね。

SixTONESとの共演、是非是非実現させて欲しいです。

 

そしていつか、何かの音楽番組とかで(関ジャムみたいな)、

同じステージで歌ってください。僕はそれが見たいです。

初めての「SixTONESのオールナイトニッポン」

SixTONESオールナイトニッポン、聞きましたか?

最高に素晴らしかったですね。

 

もちろん、彼らのトークの楽しさは、ご存知の通り。

でも、今回は「オールナイトニッポン」。

深夜放送の代名詞とも言うべき化け物番組。

ラジオ番組としての歴史は言うに及ばず、ジャニーズ史上でも例のない起用ですから、Twitter上のスト担たちの盛り上がりは今まで以上に白熱していた気がします。

僕が思わず涙ぐんだのは、タイトルコールでした。

 

SixTONESの、オールナイトニッポン!」

誰もが聞いたことのある、あのトランペットジャズのジングルをBGMに、このタイトルコール。

いやぁ、心が震えましたね。

 

いま、ラジオって、すごく不思議な位置のメディアだなと感じます。

テレビ、新聞、雑誌などと同じくマスメディアに位置しつつ、実は広告費を伸ばしている成長産業。

エリアフリーとタイムフリーを実現し、

何よりもラジオをスマホで簡単に聴けるようにしたradikoの存在が大きいですよね。

radikoのおかげで、今やラジオはYouTubeNetflixのような「ネットメディア」に近い位置にあるんじゃないでしょうか。ラジオはもはや完全にスマートフォン向けのアプリ/サービスです。

このあたり、ネットへの移行にうまく舵を切れなかった新聞や雑誌とは違う。

ラジオはマスメディアの中で唯一ネットメディアへの移行に成功できているメディアなんじゃないかなと思います。

ラジオは特に、Twitterのようなリアルタイム性の強いSNSとの相性も大きい。

ラジオが日本のトレンドに与える影響はこれからも大きくなっていくはずです。

海外から聞けない現状だけは少し残念ですが、いずれはこの国境の障壁も無くなるはず。

デジタルに放たれたジャニーズ、次世代ジャニーズであるSixTONESの活躍の場としてぴったりじゃないでしょうか。

 

そんなラジオの中でもオールナイトニッポンといえば、そのブランド力は絶大です。

長年愛され続けた長寿番組で、「オールナイトニッポン」ファンもたくさんいる。

このラジオをキッカケにファンになってくれる人もきっといる。

今回、そんな大きな番組を1日とはいえSixTONESが任せられたことは快挙だし、

本当に喜ばしいことだと思います。

 

メンバーみんなのトーク、本当に全員それぞれ面白かったです。

ただ、個人的には自担のひいき目があることも承知の上で、

田中樹のトークを牽引する力が、群を抜いて光っていたと感じました。

 

そして樹のトークをちゃんとメンバー全員が信頼してる。

樹がいるからどんなにボケてもスベっても、進行がちゃんとできる。

メンバー全員がそのことを強く信じているから、安心して楽しく、

いつも通りの彼らの魅力が出ていたんじゃないかなと。

 

普段岡村さんのラジオを聞いていた方にはどんな風に届いたんだろうか。

SixTONES結構面白いじゃないかと思ってもらえたかな。

ラジオ番組のプロデューサーさんにはどう思ってもらえたかな。

SixTONES、レギュラーに起用したい!   そう思ってもらえたかな。

 

僕はまだまだ彼らのトークが上手くなっていくと信じてます。

今思えば「すとらじ」も、ラジオレギュラー獲得のための布石だったんだろうか。

彼らは「すとらじ」でずっと「練習」をしていたのかもしれない。

オールナイトニッポンという巨大な看板の下でラジオをする日が来るから。

 

深夜ラジオを聴きながら、コーヒーを飲んで、ベッドサイドで窓の外の景色を見てました。

夜空の向こうで同じ時間を共有してる彼らがいるんだなぁって。

何度となく見たことのある景色なのに、

国道を走るトラックとか、蒸し暑い夜の風とか、一度きりの夜の色が、

すべていつか

僕らはあのときSixTONESの最初のオールナイトニッポンを夜更かしして聴いていた

スト担それぞれみんなの想い出になる日が来るんだろうなって。

※もちろんタイムフリーで後から聞いた人もね。

 

こんな夜更かしが毎週のことになったら、実はそれって社会人としては結構大変だけど、

でも、そうなった時は絶対ついていきますね。

 

レギュラー獲得、信じてます。

SixTONESファン/ミュージカル初心者の初『エリザベート』〜第2幕〜

前回の続きです。

 

2幕。ルドルフとしての大我の歌声を聞いて、はっとしました。

 

別人のようだ。

僕がこれまで見ていたSixTONES京本大我では、ない。

発声も、表情も、発するオーラも何もかも違う。

そうか。これが大我が作った「皇太子ルドルフ」なんだ。

 

1幕の間、僕は本格的なミュージカルをはじめて目にして圧倒され続けていました。

それは未知の世界を体験する感覚でした。

まず発声が違う。

当たり前かもしれないが、響き方がまるで違う。

しかし、それに対しては「自分の知らない出演者の皆さん」のことだから、

「この舞台に出演できる人と言うのは、すごい人たちばかりなのだな」という

そういう感覚も強かったと思います。

 

ある意味で、その感覚はたぶん当たっていた。

けれどちゃんと気付いていなかった。

 

この舞台に出演できている京本大我も、すごい人なのだ。

 

この2幕で、僕の感情は右に左に揺さぶられました。

「ミュージカル エリザベート」という作品世界に。

そして、京本大我を含む、出演者陣のすばらしさに。

 

先に作品世界の話をしましょう。

この作品にはずっと通奏低音としてある問いが流れ続けています。

エリザベートの死の真相は? 動機は愛だったのか?」

これは最初のシーンで描かれた煉獄の裁判所から、ずっと観客が問われ続ける問いであり、僕もまたこのことに思いを巡らせながら観劇を続けました。

 

この問いは難しい。

本作はラブストーリーのようにも描かれている。中心を貫くのはエリザベートとトートの恋愛だ。

そして普通、ラブストーリーにおいて、愛はおよそ無条件に肯定されるものだ。

けれど、この作品は一味違います。

トートは黄泉の帝王であり、死を擬人化した存在として描かれます。

エリザベートは自由を希求する存在として描かれますが、ここでの自由とはあらゆる人や社会、様々な義務に縛られないことを指します。

そんな自由を志向するエリザベートの視点の先には、常に死があるのです。

生の世界に、自由はない。

観劇中、本作は極めてあやうい主張を試みているのでは、という疑念が何度も僕の頭をよぎりました。

その主張とは「自死の肯定」です。

 

僕はなにも「自死は悪だ」と断定的な考えは持っていません。

人には死ぬ自由があるとは思う。

ゆえに安楽死尊厳死をめぐる社会的な議論にも価値があると思う。

けれど、それはきわめて難しい問題のはずです。

僕は観客としてストーリーを追いながら考え続けました。

精神的自由を希求する皇妃エリザベートの愛のストーリーを持って、そんな難題に対して、この物語は何か答えを導けるというのか?

この物語は、いったいどんなメッセージを持っているというんだ?

それとも、やはり一般的な社会規範に従って、「死ぬなんてよくない、生きる歓びを愛せ」という「ごく普通の結論」に向かうのか?

しかし、であれば、このストーリーにおいて、愛は否定されるのだろうか?

 

2幕中盤、観客は思い知らされるのです。

この物語は、どこまでも愛と死を同一視し、甘美なものとして描く。

その甘美さが極まり、美しくなればなるほど、観客は戸惑うのです。

 

 

その頂点こそ、皇太子ルドルフと黄泉の帝王トートの、死を導くキス。

そして「闇が広がる」。

皇太子ルドルフの周囲に闇が満ち、孤独な心を募らせてゆき、苦悩が彼を包む。

その闇の中だからこそ、死神の美しさ、甘美さが際立ちます。

 

トート「子どものころのあの約束は君が求めれば現れる」

ルドルフ「友だちを忘れはしない 僕は今不安で壊れそうだ」

トート「そばにいてやろう」

 

なんと甘やかなトート。なんと心にせまるルドルフ。

だが、二人が交わすのは死の接吻だ。

真面目なルドルフは、不安の中で壊れそうになり、死んでしまうのだ。

本来、このうえなく苦しく、悲しい、悲痛なストーリーのはずです。

それでも、物語はこの死に、この上なく美しいキスを重ねて描く。

広がる闇のなかで、ただひとすじのスポットライトが、

あまりに美しくそのキスを浮かび上がらせるのです。

 

僕はここで同時に、この物語が舞台作品であることの究極の意味を感じました。

「そうか、これは見るたびに違うんだ」

何度も何度もこの舞台に足を運ぶという方がいること、そもそもこの舞台が再演を繰り返されているということ、その意味を受け止めました。

ルドルフはトリプルキャストで、トートはダブルキャスト

回を変えれば、キャストも異なり、ルドルフとトートの表情は異なるのだ。

いや、たとえ、同じ組み合わせでも、回を重ねることにより、

その日にしか見られないルドルフとトートがそこにいるのだろう。

 

だから、僕が目撃した「愛と死の甘美さ」は、きっと回により異なる。

ある回ではルドルフが死を受け止める様子が安らぎのように見えるかもしれないし、ある回は極めて悲しく傷ついたルドルフが印象に残るのかもしれない。

 

僕が見た回の古川トートはあまりに美しく、圧倒的で、すさまじい引力を感じました。

有無を言わさぬ説得力。引き込む力。

この上なく甘やかで、その視線でとらえたすべてを絶対に逃さない黄泉の帝王だった。

けれど、大我ルドルフもその引力に負けてはいませんでした。

その道しかないと覚悟を決めた切迫感、死という道に身を投じる覚悟、黄泉の帝王の前でも臆しない気高さ。

それはたぶん、間違いなく大我ルドルフだからこそ魅せられた迫力でした。

 

 

物語はルドルフの死を超え、ついにエリザベートの死へと向かいます。

僕はようやくこの物語の終わりに差し掛かり、この物語の巧妙な仕掛けに気付きました。いや、むしろ、最初からずっとそうだったのだ。

 

この物語の観客は、最初から最後まで、煉獄の裁判を見守る陪審員なのです。

だからこの物語は「答えを出さない」。答えを見出そうとするのは観客の役目なのだ。

エリザベートの死の真相は? 動機は愛だったのか?」

それにも決して物語自体は答えを出さない。

死とは、愛とは、肯定するべきものなのか?

それもすべて、キャストの表現するものを見つめながら、観客が考える事なのです。

今回のブログでは強く語らなかったけれど、例えばルイジ・ルキーニの存在をどうとらえるかによっても、この物語の見え方はまるで異なってきます。

 

なんて面白い。

そう、本作のすべてはキャストの表現に託されているのです。

繰り返しの再演に耐える作品の力とは、こういうことなのか。

 

物語の最後。

エリザベートの死にあたって「なんの具体的なメッセージも発されない」という、ある意味では、アクロバティックなラストを目の当たりにして、僕は心の底から拍手を打ちました。

ただ淡々と最後の死が描かれ、その死の真相をどう受け止めるかは、その日、素晴らしいキャストたちが演じた「エリザベートの生涯」を前に陪審員=観客が考える事なのです。

 

今回、僕はエリザベートを1回しか観劇できませんでした。

でも、もしかしたら、1回で良かったのかもしれない、とも思います。

「また見たい」。今のこの思いを大事にしたいと思います。

同じ作品を何度も見たいと思うものだろうか?

観劇前、どこかそういう風に思っていた部分が多少僕にはあったからです。

こんなにミュージカルって面白いのか!

 

本当に素晴らしいミュージカルは、再演の度に違う表情を見せるのでしょう。

1度きりの鑑賞でしたが、本作にもその予感を感じとる事ができました。

そして、このすさまじい表現の世界に身を投じた大我のことを、

改めて見直す機会になりました。

 

僕が知っていた京本大我では全然なかった。

僕は京本大我を全然わかっていなかったんだ。

こんな舞台に立つことができている、京本大我って、ものすごい人なのだ。

 

大我ルドルフは2015年、2016年に続き、今回が3回目だそうです。

連れて行って下さった同行者さまは、長年ミュージカルを何度も観劇されている、とてもミュージカルに詳しい方でした。SixTONESのファンであるよりも前に、ミュージカルファンとしての歴がとても長い方でした。

その方がこんな風におっしゃってました。

 

1年目の大我くんは、まだ子どものようだった。

2年目の大我くんは、すごく成長していた。

今回は、大我ルドルフの集大成ではないかと思います、と。

 

その大我ルドルフの集大成を間近で見る事ができて、本当に感激しました。

「いつか大我のトートを見てみたい」とも思いました。

僕の思い込みでしかありませんが、この願いはいつか叶うような気がしています。

 

このブログを書いている途中、5月に東京・日生劇場で上演されるミュージカル『ニュージーズ』への主演が決まったことを知りました。

しかも今回のエリザベートの演出を手掛けた、小池修一郎氏の演出であると。

楽しみで仕方がありません。

SixTONESファン/ミュージカル初心者の初『エリザベート』〜第1幕〜

前回の続き。エリザベートの感想ブログ、1幕終わりまでの感想を書いていきます。

 

ミュージカル「エリザベート」は途中25分の休憩を挟んで3時間越え、2幕構成の作品です。

1幕を終え、休憩時間となったとき、僕はあまりの出来事に呆然としていました。

 

僕は、凄まじいものを見たぞ。

出る人、出る人、みんな歌も踊りも凄まじく上手すぎる……

 

感想が雑すぎると怒らないで欲しい。

あのキャストのここの歌声が良かったとか、

どこのシーンのダンスにキレがあったとか表情が良かったとか、

まだ僕はそんな風に落ち着いて語れるほどの境地にいないのです。

 

僕は長年のアイドル好きですが、アイドルは歌が上手い子たちばかりではありません。

でも、アイドルはそれでいいのです。

アイドルは、歌声だけでない様々な個性のバランスで成り立つ魅力があるから良いのです。

時には歌声の未熟さすらも魅力に転じさせるのが、アイドルです。

 

そんなアイドル現場に親しんだ僕にとって、

今回のような本格的なミュージカルの観劇経験は凄まじい衝撃でした。

全員、上手い。歌声の圧力がすごすぎる。

こんなに上手い歌声を生で聴き続ける体験、したことない………

え、なんか、役名も出てこない女中Aみたいな人まで、すごくない……?

 

次から次へと圧倒的なパワーのこもった歌声を浴びる体験は、

なんと言うべきか、もはや暴力的だと思ったほど。

なるほど、これは休憩が必要になるわけですね……。

心臓への負荷がすごくないか……?  みんなよく無事だな……?

 

1幕を見終え、2幕を前にして気にかかったのは、大我のことでした。

冒頭、煉獄の裁判所のシーンでの登場はあるものの、基本的に1幕で大我はほぼ出演しません。

ルドルフが生まれ、成長した後の2幕が大我の出演シーンとなるわけですが、

こんな凄まじい出演陣の中で、大我、ルドルフを演じるのか。

しかも、後半には「トート」とのシーンもあるらしいじゃないかーー

 

1幕冒頭、煉獄の裁判所にて、観客は煉獄の裁判所を見つめる陪審員となります。

エリザベート皇后殺害の罪に問われたルキーニは、皇后本人が「死」を望んだという。

そしてその動機は「愛」であると。

皇后が愛したのは皇帝ではなく、黄泉の帝王たるトート。

トートへの「愛」が、自らを突き動かしたのだと。

 

普通の物語なら、愛は喜び、死は悲しみを伴うものです。

けれど本作はここに問いを投げかけるのです。

 

「もしもその死が甘く美しい姿をしていて、

   義務や苦しみ、権力からの解放を意味するとしたら?」

 

その問いをただ投げかけても、こう答える人は多いでしょう。

 

「どんなに現実が苦しくても、どんなに死が甘美なものでも、

   やっぱり死を喜ばしいものとして肯定するのは駄目でしょ」

 

それでも本作は観客を強く強く戸惑わせるこの問いを繰り返し迫ります。

その問いにおいて、観客を戸惑わせるのは、一体なんでしょうか。

ーー僕を、戸惑わせたのは、一体何だったでしょうか。

 

自由を奪われ、嘆くエリザベート

自由を奪い、冷酷な生き方を迫るゾフィー

真実から目を背けるフランツ?

真実なんて汚いものと歌うルキーニ?

 

いや、何よりも、トートでした。

トートの、甘く美しいその姿です。

 

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1幕を見終えたとき、

僕は古川トートの甘く美しい、力強い魔力にすっかり呑まれていました。

なんという破壊力。魔力。妖しさ、美しさ、狂おしさーー

 

観客の誰もが思ったに違いない。

このトートになら黄泉の国に誘われても着いてゆくーー

 

ルドルフ、君は2幕でこれほどまでに美しく恐ろしく人間離れしたトートと、

いったい何を見せてくれるというのか。

大我の力量が心配になったというわけではありません。

それは、困惑でした。2幕で僕は一体どんな大我ルドルフを目撃するのだろう、と。

SixTONESファン/ミュージカル初心者の初『エリザベート』〜観劇準備+開演前編〜

2019年6月7日から8月26日まで帝国劇場にて上演されている、

ミュージカル「エリザベート」を観劇してきました。

 

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自由を愛し、類なき美貌を誇ったハプスブルク帝国最後の皇后エリザベートと、彼女を愛した黄泉の帝王・“トート=死“。

トートはエリザベートが少女の頃から彼女の愛を求め続け、彼女もその愛を意識するようになる。しかし、その禁じられた愛を受け入れることは、自らの死を意味した。

滅亡の帳が降りる帝国と共に、エリザベートに運命の日が訪れるーー

 

僕が観た2019年7月9日13時の回のキャストはこの方々でした。

 

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エリザベートオーストリア皇后) 花總まり

トート(黄泉の帝王)古川雄大

ルイジ・ルキーニ(皇后暗殺者)山崎育三郎

フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝)平方元基

ゾフィー(皇太后剣幸

ルドルフ(オーストリア皇太子)京本大我

少年ルドルフ  大橋冬惟

 

これまでにミュージカルを観たことがないわけではないのですが、このような本格的なミュージカルを鑑賞するのは初めてでした。

正直に言うと、これまでこういう本格的なミュージカルに対しては、どことなく敷居の高さを感じていました。

けれど、今回お誘いくださった方が長年のミュージカルファンの方で、事前に観劇する際のアドバイスをいただけたので、とても良い観劇経験になりました。

 

観客の大半は女性の方で、中には作品の雰囲気に合った素敵なドレスを着た方もおられましたが、華美過ぎずラフすぎない、落ち着いたカジュアルな服装で来られている方がほとんどでした。ごくごく普段着で良いと思います。

もちろん、僕以外にも男性の方も何人もいらっしゃっていました。

ただ、女性の方が多いので、幕間の女性トイレはかなり混雑していました。

 

女性の方はお手洗いを観劇前になるべく済ませておいて、ドリンクの飲み過ぎにだけはご注意されたほうが良いと思います。

幕間のお手洗いは並んでも入れない可能性も高そうです。

ロビー内にはサンドウィッチなどの軽食やドリンクが売られていて、僕は無難なジンジャーエールを頼みましたが、オリジナルドリンクも複数用意されていて、どれも美味しそうでした。

フォロワーの方によれば「ウェディングベル」はベリー系のドリンクで美味しかったそうです。

僕はだいたい開場1時間前くらいに劇場に着きましたが、劇場内のポスターなどを観つつ、お手洗いを済ませ、ドリンクを楽しんでいたらちょうど良い時間でした。

 

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僕が鑑賞したのはS席1階のN列です。

 

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観劇前に双眼鏡は必須だと教えていただいていました。

ビクセンの双眼鏡がオススメと教えていただいたので事前に買って行きました。

帝国劇場近くのビックカメラで購入しましたが、座席にあった倍率が分かる表があったのと、複数の双眼鏡を試し比べすることができたので、ぴったりの物を選ぶことができました。

 

ちなみに、ビクセンのat6 M6×18を買ったのですが、適度な倍率でキャストの方をアップで見ることができて、本当に良かったです。

観る前は「S席って良い席じゃん…舞台全体を観るなら、もしかしたら双眼鏡っていらないんじゃないか……?」と一瞬疑問に思ったのですが、観たら分かりました。

双眼鏡、絶対持参したほうがいいですね、必須です。

たしかに舞台全体を観るときには双眼鏡は使いませんでしたが、全体を観たりアップで観たり、要所要所で切り替えながら鑑賞するんですね。

 

ストーリーについてはほとんど知らない状態で臨みましたが、問題なく楽しむことができました。

一応事前に文庫版の「エリザベートー愛と死の輪舞ー」を購入しておいたんですが、

実際には文庫版を読まない状態で、鑑賞しました。

まっさらな状態で観ることができたので、それで正解でした。

 

 

エリザベート 愛と死の輪舞 (角川文庫)

エリザベート 愛と死の輪舞 (角川文庫)

 

 

 

予備知識があると良いのではないか?

僕も観に行く前はそんな風に考えてもいたんですが、

予備知識がなくても十二分に楽しめるように作られています。

宝塚版の同名公演をノベライズした文庫版は、

今回の東宝版でも演出を手がけている小池修一郎氏ご本人により書かれていますが、

あとがきでこのようにおっしゃっています。

 

中央ヨーロッパ」という名称に耳慣れず、エリザベートとその時代、ハプスブルク家の栄枯盛衰、そしてその支配下にあった様々な民族等々に、浅い知識しか持ち合わせていないーー宝塚版「エリザベート」は予備知識が皆無な人でも楽しめるものでなくてはならない。

 

そうした歴史的事情への理解は、

確かに本作をより深く知る助けにはなるだろうと思うのですが、

そういうことは、まっさらな状態でまず鑑賞した後でも良さそうです。

 

それどころか僕は、京本大我以外の全キャストについて、

全く何も知らない状態で、今回エリザベートを観てきました。

ですが、観劇直後は出演されたキャストの方々への尊敬の念で心がいっぱいになりました

 

今回、ちょうど学生さん方が団体で鑑賞に来られる日だったようです。

こんな贅沢な観劇経験を若いうちから得られるなんて羨ましいな、という思いの一方、

僕は今三十二歳ですが、この歳から未体験の世界を楽しむことができた、

それもまた幸せだなと思いました。

 

本編の感想については、続きの記事で書きたいと思います。

【モンストCM感想】こんなに眩しいCM、他にない。こいつら、間違いない。

SixTONESが起用された『モンスターストライク』のCMがYouTubeで公開されました。

7月8日からTVでも「こいつらまちがいない」篇が1週間限定でオンエアされるそうです。

 

 

 SixTONESがモンストのCMに出演すると聞いてから、2ヶ月……!

ファンとしてはいつになるんだと待ち遠しい思いでいっぱいでしたが!

ようやく公開されたCMを観て、感無量です……!

そして……CM、すごくいい!  あまりの眩しさに泣きそうになりました。

 

スマホゲームって、あまりいい印象を持ってない大人も多いと思うんですよね。

例えば中高生のお子さんを持つ親御さんたちだと、

子どもたちがスマホゲームで遊ぶことに眉をひそめる方もいらっしゃるはず。

 

でも、少し形が変わっただけで、

実は子どもたち、若者たちがやってることって、

本質はあまり変わってないんじゃないかと思います。

 

僕が中学生のころには、友だちの家に行ってドラクエで遊んでました。

親にはテレビゲームばっかりするなよって怒られたけど、

そんな親たちも遊んでばっかいないで勉強しなさいって言われた過去があるはず。

もちろん勉強も大事だけど、子どもたちにとっては、

友だちと遊ぶことはそのときにしかない大事な青春でもあるんです。

友だちの家でドラクエに熱中したことは間違いなく僕にとって青春でした。

 

それはテレビゲームがスマホゲームに変わっても、変わらない。

スマホゲームに今の子どもたちが青春を感じているなんて、

大人にはなかなか想像しにくいことだけど、

このSixTONESのモンストCMを見れば、

スマホゲームにも青春があるんだって思えるような気がします。

 

「友だちと一緒に遊ぶことを楽しんでる」だけなんですよね。

 

察しがいいこと、

常識があること、

意義があること、

愛想がいいこと、

落ち着きがあること、

ーー使えること。

 

社会人として、大人として、ビジネス上での関係を築くなら、

これらは大事なことですが、

青春を送る世代にとって、友情を育むにおいては、

どれも必要ないことなんですよね。

 

察しなんてよくなくていい、

常識なんて破ったっていい、

くだらなくたっていい、

愛想なんてよくなくても良い、

落ち着きなんて必要ない、

友だちなんだから、「使えるか」なんかどうでもいい。

友だちなんだから。

 

SixTONESのメンバーは20代半ばだけど、

このCMの青春を駆け抜ける学生たちーー少年たちとして、

彼ら6人は最高のキャスティングだと思います。

こいつら、間違いない。

 

【ドラマレビュー】間違うことでたどり着ける場所がある。「パーフェクト・ワールド」を観た松村北斗ファンの感想。

ドラマ「パーフェクト・ワールド」を、最終回まで鑑賞しました。

 

ブログ読者にはご察知の通り、渡辺晴人役で出演した松村北斗が目当てです。

 

僕は、かつてドラマの脚本家になりたいと思い、

大学時代には映画研究会で脚本を書いて映画を撮ったこともあるドラマ好きでした。

ただ、最近ではすっかりそんな気持ちも忘れ、

ワンクールにドラマを1本観るか観ないかという程度。

 

パーフェクト・ワールドは障害者と健常者の恋愛を題材にした作品です。

障害者のお涙頂戴をやるのか?  美男美女の浅い恋愛ドラマか?

数年前までの自分なら、こんなひねくれた考えで観なかったでしょう。

けれど、このドラマは最後まで観ると最初から決めていました。

 

何故なら、SixTONES松村北斗が出ているドラマだから。

きっと自分にとっていい刺激になる素晴らしい作品になるに違いない。

そう思いました。

 

好きなアイドルが出るから……たいした理屈もない思い込みです。

でも、人生には、こんな理屈抜きの確信も時々あります。

 

ただ、観るドラマのチョイスくらいならともかく、

人生をともにするパートナーのチョイスとなると、

人はその思い込みを簡単には信じ抜くことができません。

理屈をこねるのも当たり前です。

 

そんな中、このドラマへの僕の確信は当たっていました。

本当に良いドラマでした。

 

この作品は、人生を共に歩むパートナーを選ぶなかで、

間違った理屈をこねつづけてしまう」人物たちを描きます。

 

作品を見終えた今、この作品は非常に同時代的な作品だったのだなと感じます。

 

僕が思い出すのは、2017年に注目を集めたゼクシィのキャッチコピーです。

結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです。

 

未婚率・離婚率の上昇やLGBTの顕在化、多様な家族のあり方が議論され、

結婚やパートナーシップを取り巻く社会状況が複雑化している中で、

現代の人々は今、恋愛を超えた「パートナーシップ」に強い関心を持っています。

同時期に放映された「きのう何食べた?」や「わたし、定時に帰ります」も、

パートナーシップへの社会の関心が反映されたような作品でした。

 

そんな中、パーフェクトワールドという作品は、

そんなパートナーシップへの悩みがつきない現代の僕たちに、

間違うことで辿り着ける場所がある」ということを教えてくれる作品でした。

 

本作の登場人物たちは、誰もが間違いを犯します。

 

相手が自分を想っていないと、心のどこかで分かっているのに。

自分が相手を想っていないと、心のどこかで分かっているのに。

障害を理由にした自暴自棄だと、心のどこかで分かっているのに。

障害を理由にした差別偏見だと、心のどこかで分かっているのに。

 

間違えてしまう。

何度も、何回も。

 

とりわけ、最終回の直前まで何度も何度も間違い続けてしまうヒロイン。

山本美月が演じる本作の主人公・川奈つぐみはその象徴でした。

 

視聴者の中には、このドラマに苛立ちを感じた人も多いだろうと思います。

間違いを繰り返して周囲を傷つける登場人物は、

もちろん見ていて気持ちが良いものではないからです。

川奈つぐみを好きになれない視聴者は、結構いたんじゃないでしょうか。

 

けれど、本作のメッセージは、実はその部分の苛立ちにこそありました。

間違って、周囲を巻き込んで、傷つけて、泣いて、苛立たせて……

でも、そういう間違った道を通らないと正解にたどり着けない愚かさを、

たぶん僕たちは誰しもが抱えているのだろうと思うのです。

 

このドラマは、原作である漫画「パーフェクトワールド」とは大きく異なります。

僕は原作も既刊すべて読んでいますが、かなり見事で大胆な改変が加えられています。

とりわけ素晴らしかった改変は、やはり松村北斗演じる渡辺晴人の設定だったと思います。

 

原作では高校生。ドラマ版では建築事務所で働く樹の後輩。

晴人は見事に大きく異なる設定で描かれました。

間違い続けるつぐみと樹に対して、

このドラマで最も早く間違いに気づけたのが、渡辺晴人でした。

 

晴人も障害を持っていることに対して自暴自棄になったり、

義足を隠して無理して明るく振る舞ったりするエピソードが描かれます。

しかし、そんな間違いを犯しながらも、

つぐみと樹のエピソードの陰に隠れて、

しおりという運命の相手と幸せに向かうプロセスを育んでいきます。

 

つぐみや樹のエピソードが間違いだらけでハラハラするものだっただけに、

ドラマの中で晴人としおりに癒された視聴者も多かっただろうと思います。

制作サイドもたぶんそれを分かっていたんでしょう。

「はるしお」「ほっキュン」などのハッシュタグを発信していました。

 

けれど、本当は、どうでしょう?

「はるしお」はそんな苦しい間違いを通らずに、本当に一気に仲良くなれたんでしょうか?

家でゲームしてアメちゃんをもらうまで、晴人は、しおりは、

樹のように、つぐみのように、悩まなかったでしょうか?

たぶん、違うはずです。

ドラマでは描かれなかった2人だけの葛藤も、たぶん、きっとあったんです。

間違わなければたどり着けない場所に、たぶんこの2人も、たどり着いたんでしょう。

 

本当のことはきっと2人しか知りません。

脚本家さんによれば、はるしおはハッピーエンドになるんだそうで。

その道のりがどれだけデコボコしているかは明かされません。

でも、それでよいんだと思います。

2人とも、一見お調子者で、笑顔で、強く生きてるように見えて。

義足を外せるのは、しおりの前だけ。

 

それってまるで、アイドルのようだ。

 

ファンの贔屓目があることは承知の上で、

渡辺晴人は、アイドル・松村北斗でなければならない役だったのだなと思いました。

2ヶ月間、ドラマ楽しませていただきました。

次は森本慎太郎が出演する「監察医朝顔」を楽しみにしています。

ナチュラルにTravis Japanを好きになれなかった僕がTravis Japanに落ちるまでの話。

Travis Japanーー

SixTONESSnowManと同じく、ジャニーズJr.に所属する7人組のアイドルグループ。

 

半年前、彼らの存在をまったく知りませんでした。

僕は元々ジャニーズ自体に興味がなかった男です。

 

こちらの記事で書いた通り、

SixTONESにハマって今に至るわけですが、

同時にTravis Japanも好きなグループのひとつになりました。

 

今回語りたいのは、そんな僕がTravis Japanにハマったという話です。

まずは彼らの最新のパフォーマンスを見てください。

 

 

どうですか。めちゃくちゃカッコよくないですか?

なんと言ってもダンスの揃いっぷりがすごい。

めまぐるしく変わるフォーメーションの構成だけでなく、

一人一人のダンスもダイナミックでキレがある。

 

けれど、もちろん、ダンスがすごいグループってだけなら、他にもいます。

ジャニーズでなくたって、アイドルでなくたって、

カッコいいダンスを見たいだけなら、ほかにいくらでもすごい人たちがいる。

 

それでも、何故Travis Japanは僕の心を掴んだんだろうか?

はじめから彼らの良さに気づけたわけではありません。

むしろ、最初は「苦手なタイプのアイドルだ……」とすら思ったほどなんです。

 

苦手意識をもってしまったのは、

ジャニーズJr.チャンネル初期に投稿された「ヌルヌル」動画でした。

 

 

今なら「これも、頑張ってたんだな」と思えます。

けれど、申し訳ないけれど、第一印象は良くなかった。

昔の深夜のエロ番組に出るグラビアアイドルみたいな企画……

他のファンの方には嫌な表現かもしれないけど、

正直、これが僕の最初の率直な印象でした。

 

SixTONESのライバルグループとしては「頑張ってほしい」と思えたけど、

「自分の推しにはならないなぁ」という印象を持っていました。

 

僕にとって推せるアイドルは尊敬の対象。

カッコいい、シビれる、憧れる、応援したいーー尊敬できる。

そういう要素が揃わないと、ダメなんです。

 

可愛いのもいい。わちゃわちゃしてるのもいい。顔が良いのもいい。

けれど、かっこよくないと。尊敬できないと。

そうじゃないアイドルは推せません。そう思っていました。

 

当時の僕のツイートがこれ。

 

そう。

当時の僕には、Travis Japanが憧れの対象には……思えなかったんです……。

 

けれどある日、僕の心はとある動画に揺さぶられました。

たぶん、SixTONESの動画のついでに、なんとなく、観たんだと思います。

なんとなく観ただけだったのに、

思わず「なんだこの人……すごい。面白い!」と繰り返し観てしまったんです。

その動画がこれ。

 

 

トラジャ旅。

メンバーの川島如恵留の旅行動画ですが、ただの旅行動画じゃありません。

この動画のはじまりは、ファンの手紙にこう書かれていたこと。

 

インドネシアにはトラジャ村という場所があります」

 

川島如恵留は、この手紙をただのファンレターで終わらせませんでした。

オフの日を利用し、プライベートでインドネシアのトラジャまで、

一人旅をして、YouTubeにあげる動画を撮ってきたんです。

こんなかたちでファンレターに返信するアイドル、他に居ます?

 

かつてモーニング娘。では、

メンバーの生田衣梨奈えりぽん)が、道重さゆみの出演する名古屋の現場に

単身で乗り込むという自主企画の動画を撮ったことがありました。

でも、川島如恵留は……正直えりぽんのレベルをさくっと超えている。

 

インドネシア・トラジャ村。

そこは移動だけで2日間かかるような恐ろしく遠い場所です。

ガイドも当然いません。

旅路はすべて自分の英語力とコミュニーケーションスキルにかかっています。

航空機のチケットや宿泊の手配からルートプランまですべて自分で行い、一般的な観光地ではないトラジャ村の魅力を一からすべて自分で探して紹介しているんです。

 

僕、実はこういう海外ロケもののバラエティが好きなんですよ。

世界の果てまでイッテQ!」とか「陸海空 地球征服するなんて」とか。

 

あの手の番組を見てればわかるように、

川島如恵留がやっているのは、

普通、現地コーディネーターをつけてやるような企画です。

タレントひとりが自分でやるようなことではありません。

 

この人は推せる。

トラジャ旅をみて、そう確信しました。

 

けれど、そんなトラジャ旅を見たあと、当時の僕のツイートはこちら。

 

まだ完落ちしてませんでした。

川島如恵留を好きになったはいいものの、

トラジャにはそこまで興味が持てないよな、という状態だったんです。

 

そんな理由のひとつとして僕の中で大きかったのは「身長」でした。

 

 

男性アイドルに求めるものとして、迫力あるダンスが僕の中では大事。

川島如恵留は173センチと比較的高身長だけど、

トラジャはやっぱり160センチ台のメンバーも複数いる「ちいさなグループ」。

「可愛い」かもしれないけど、迫力のある「格好良さ」はなさそうだなと。

僕はまだそんな風に考えていたんですね。 

 

SixTONESだって、わちゃわちゃして「可愛い」と思うことはあります。

けれどSixTONESを好きでいられるのはあくまでも「カッコイイ」が先にあるから。

トラジャは、わちゃわちゃして可愛い「だけ」…。

ちょっと興味は持てないな。

そんなふうに考えていました。

これが、今年の1月23日のことです。

 

その翌日、1月24日。

今度は僕を一気にトラジャの沼に突き落とす動画が公開されました。

 

 

お、お前……なんという手のひら返しの早さ……。

でも、許してください。あまりにもカッコいいダンス動画だったので。

 

SixTONESSnowManと比べて、身長はみんな高くありません。

でも、逆に、その身軽さを生かした素早い動き。

メンバー間で完璧にシンクロさせてくる見事さ。

絶対的な練習量がなければここまでのことはできないはず。

同時にアップロードされたこちらの動画を見れば、

血を吐くような練習を積み重ねてきたことは一目瞭然です。

 

 

ジャニーズJr.チャンネルには、その週に最も再生数が多かった動画が、

チャンネルのヘッダーを取るというルールがあります。

平均して最も再生数トップを取っているのはSixTONESですが、

この週は見事にTravis Japanがトップを獲り、ヘッダーを飾りました。

 

 

SixTONESが一番好き、という姿勢は崩れなかったけれど、

この後、僕はTravis Japanのそれまでに見ていなかった動画を全部見て、

次第にゆっくりと彼らのファンになっていきました。

ああ、 SixTONESと同じように、

Jr.という枠組みの中で長い間、めげずに実力をつけてきたグループなんだな。

そう思えるようになっていきました。

 

メンバーも仲良くていい子たちばっかりだし、

真面目に頑張っている子達なんだなあ……

 

けれど、そんな風に感じる一方で、

どこかトラジャがいまひとつ前に飛び出られていない印象も持ちました。

 

ライバルとも言える同じジャニーズJr.のSixTONESSnowManは、

それぞれ彼らの一歩前を歩くような仕事を獲得していきました。

SixTONESは言うに及ばず、SnowMan滝沢歌舞伎を成功させ、

さらにSixTONESSnowManが主演を務めた映画「少年たち」が公開されました。

 

SnowManは新メンバーを加えてレベルアップし、

SixTONESはJr.の中でも群を抜く快進撃を続けていました。

それを見ていると、

兄組の中で、なんだか、トラジャがいつまでも三番手でいるような、

頭ひとつ抜けた戦いができていないようにも思えていました。

 

そんな中訪れたのが、オースティン・マホーンとのコラボ。

そしてオランジーナのCMです。

 

 

汗をかきながら、ヘビーなレッスンを受けながら。

そんな中でこんな風に語るメンバーたちに僕は心を打たれました。

 

「なかなかない経験で、すごくストイックで、すごく面白い」

「ずっとTravis Japanでこういうのをやりたかったし、

 夢がかなったというわけではないけど、すごく今楽しい」

「いろいろ吸収できるものがあるから、今後に役立てたい」

「リズムとかそこで取ってるんだ、とか。パワープレイだったり…

 エナジーで踊る感じ…追いつきたい。もっと。」

「良い意味でアイドルじゃないTravis Japan

 がつがつしっかり踊ってるだけのパフォーマンスができると思うんで」

Travis Japanのファンの皆に、今まで見たことがないような、

 パッションとかエナジーとかを出せていると思うので、

 そんな新鮮なTravis Japanを見てもらえたらなって」

「どんな人のバックでも対応できるっていうのがジャニーズJr.だから、

 色んな人の後ろで踊れるんだぞっていうところ見せたいし、

 もっと好きになってほしい」

「絶対他では味わえないようなコンサートになるから。

 ファンの皆には楽しんでほしい」

 

かっこいいダンスを見た時にも。

SixTONESとコラボで花火を撮るロケをしたときにも。

「ああ、まじめに頑張れる子たちなんだなあ」とは思っていました。

でもこの動画で、さらにその認識は新たなものになりました。

 

Travis Japanは、まじめに頑張ることを「楽しめる」子たちなんだなーー

 

すごくハードで、すごくストイックで、すごくヘビーな、

世界クラスのアーティストとの短期レッスン。

だらだらと汗をかいて、でもそれがものすごく、なんだかすごく、楽しそう。

本当に、嬉しそう。

本当に、嬉しいんだな。

 

これはアイドルとして何にも勝る強い武器だな、と思います。

「ずっとTravis Japanでこういうことがやりたかった」と語る

しめちゃんの汗でびっしょりな笑顔を見ていると、なんだか涙腺が熱くなりました。

 

たぶん、SixTONESSnow Manの活躍を見ると、悔しかっただろうと思うんです。

でもTravis Japanはそこでも常に真面目に努力を重ねるチームであり続けた。

他のグループにはできないようなシンクロダンスを、

ひたすらに、がむしゃらに。

それも、いやなことを努力するのではなく、努力することを楽しめるチームだ。

それを見事に見せてくれたのが、この動画だなと感じました。

 

そして、先日公開されたオランジーナのCM。

 

僕はひとりのおじさんとしてこのストーリーが結構刺さったんですよね。

汗をかきながら、楽しみながら、まじめに頑張るTravis Japanには、

僕にとって、まぶしく、戻れないーー

かつて僕にもあった17歳のころのような、

そんな若さとナチュラルな輝きがあって。

 

かっこいいな。

応援したくなる、アイドルだな。

そう思いました。

 

Travis Japanを見習って今年はナチュラルに生きられたらいいな…。

以上、僕がすっかりTravis Japanが好きになるまでのお話でした。

※あ、スト担であることに変わりはないです(笑)

田中樹くんに贈るバースデーファンレター 〜24歳の誕生日、おめでとう〜

樹、24歳の誕生日おめでとう。

 

僕は君よりも8つも歳上のオトコではありますが、

SixTONESと共に成長していく君の姿をとても楽しみに応援させてもらっています。

 

ファン心から生まれる愚かしさだと笑う方もいらっしゃるかもしれませんが、僕は田中樹くんの存在が、SixTONESの音楽的な支柱になると考えています。

横浜アリーナではじめて君の生歌を聴き、ソロのRapを聴いた時、魂が震えるような感覚を抱いた事を覚えています。

 

僕は本格的なHiphopへの造詣は浅いし、Rapのなんたるかを知っているわけではありません。

それでも、今まで耳にしたことがないほど切ないサウンド

このRapで横浜アリーナを、そして世界をとらえていくんだという心意気。

それらが、とにかく素晴らしいものであるように感じられたのです。

実に格好良かった。

すさまじくオリジナルなものであるように僕には感じられたのです。

 

そもそもオリジナリティとは何なのか。

もしかしたら何かのへのリスペクトやインスパイアからはじまるものなのかもしれない。

けれど、ジャニーズとして、SixTONESとして、新しい世代のミュージシャンとして、僕らに対して同時代的に与えてくれる衝撃は、決して他とは性質を異にするものだと言い切る事が出来ると思います。

僕はそれをオリジナリティと呼びたいと感じています。

 

……とはいえ、本当はもう少し具体的な話をしたいところです。

ですが、君の音楽のいったいどの部分にオリジナリティがあり、他のアイドルやラップとどのように違うのか、筋道だてて語る事ができるほどに、僕には専門的なボキャブラリーがありません。

よしんば、それを語る力が僕にあったとしたって、そういう説明はいささか理屈的にならざるを得ないし、そんな説明だけを聞いた方にはぴんとこないだろうと思います。

 

ただ、少なくともあの日、横浜アリーナで、もしくは大阪城ホールや宮城のセキスイハイムアリーナで、君の音楽を聴いてくれた方には通じるでしょう。

聞いた方にはきっとわかる。

あの大きな会場をブルーに染め上げた君のソロコーナーが、どれだけ強烈ですさまじいものであったのか。

 

僕は未来において、SixTONESが音楽的にもっと高く評価される時代が来るだろうと予想し、またそのような期待を持っています。

今はまだ原石だと歌う君たちのことを、その光が広く見いだされないうちに、見つけられたことをとても嬉しく思っています。

「ジャニーズJr.なのに」と今は言われてしまうのかもしれません。

けれどどうか気にしないでください。

今ファンとして君たちの光を見出している、

僕たちに、それを誇らしい事だと感じさせてください。

 

今日では社会に広く親しまれるBeatlesだって、初期は多くの大人たちから鼻白んで思われる存在でした。

そもそも芸術的なものとはそういうものです。

大仰な例を持ち出してみるとするなら、ゴッホマーラーも同時代的な評価は得られなかった。

もちろん、そのような芸術家たちのように、君たちが死んでから評価されるなんてことには、させません。

ファンとして、君たちのもっとも輝かしい瞬間に、輝かしいステージに立てるように、いっそう応援していきたいと思っています。

 

ですから何にも惑わされず、アイドルとして、ジャニーズとして、君にしかできないRapで、これから世界に挑んでください。

 

デジタルに放たれたジャニーズの新世代。

その最前線を走るSixTONESのメンバーとして戦っているラッパーは、世界にたったひとり、君だけです。

それは、同時代の同世代のどんなラッパーにもできない戦いです。

世界に飛び込むBlueを、僕はこれからも応援しています。

 

Happy Birthday.

【ライブレポート】令和はじめのSixTONES単独コンサート「CHANGE THE ERA -201ix-」【2019/05/01公演】

令和一発目、2019年5月1日大阪。

SixTONESの単独コンサート「CHANGE THE ERA -201ix-」の大阪城ホール公演に参加してきました。

めちゃくちゃ楽しかったです。

 

もちろん、横浜と基本的には同じセットリスト。しかも、配信でも見ているので、単純な内容だけでいえば、見るのは3度目。

前回のような「初体験!」の高揚感やドキドキの代わりに、「もう一度生で見られるんだなあ~」という、「もう一度楽しめる」ことの嬉しさが大きい公演でした。

 

SixTONESの音楽を、改めて楽しめる公演でした。

前回が前半中心のレポートだったので、今回は後半中心のレポートです。

※前半のレポートをあわせて読んでもらえるといいなと思います

 

後半はジェシーと慎太郎のソロから。

MC明けに、この二人のソロが連続で披露されるの、今回のセットリストの中でもかなり心憎い演出だなあと思いました。

 

SixTONESみんなMC面白いんですけど、やっぱり一番ぼけたりふざけたりするのはこの2人ですからね。

 

散々MCでふざけたおした後に、「さっきまでのと別人!?」と思わされるガチのパフォーマンス。

 

SixTONESをある程度知ってからだと、「むしろこの2人らしい選曲」であることもわかるんですが、ぱっと見は意外性を感じさせる憎い選曲ですね。

「英語しゃべれるグローバル担当」みたいな立ち位置のジェシーが、日本語の歌詞をバラードでしっとりと聞かせる。その後の慎太郎が、逆に英語歌詞のEDM。

 

二人とも、自分の魅力や挑戦したいことを最大限出せる曲を選んでいると思います。

この二人だけじゃないんですけど、ソロは皆、彼ららしい選曲をしていることが本当に素晴らしいなあと。

ジェシーの美声はやっぱりSixTONESの大事な武器だし、じっくり聞かせる選曲。本人の好みとしてもバラードとか、しっかり歌い込むタイプの曲が好きみたいですしね。

慎太郎の英語歌詞のEDMもとてもよかった。

最近のインタビューとかでも、慎太郎は「英語を勉強しなきゃ」というのを言っていて、ジェシーだけに頼らない、SixTONES全員でグローバルに出るんだという意識が強いように感じました。

どちらもとてもカッコよかったです。

 

そしてKAT-TUNの「LOVE」。

やっぱりSixTONESってKAT-TUNの曲が似合うんですね。

ストライプスーツがかっこいい……。

京ジェの聞かせるハーモニーのあと、樹のラップがまた聞かせる。

サビを六人合わせてかっこよく歌いきる。

 

吊り下げられたマイクスタンドで歌う演出の「You」。

最初に「Hysteria」でセンターに降りて来るときに使ったステージ上の装置からマイクスタンドがぶら下がっている形になってて、素敵な演出になってました。

 

ところでこのとき、僕は同行者の方に教えてもらえるまで気付けなかったんですが……

ソロの時からなのかな?  ジェシーのマイクには何か音響トラブルか何かがあったんでしょうか? ジェシー、マイク持ってなくて。

 

吊り下げられたスタンドにマイクをささずに、ジェシーはヘッドセットマイクで歌ってたんですよね。

このとき慎太郎や髙地のマイクには何のトラブルもなかったんですけど、ジェシーだけがそうなっていることに違和感がないように機転を利かせたのかな、二人もスタンドにはマイクを差さずに歌ってて。

同行者の方が耳打ちで「慎ちゃんがジェシーにあわせてマイク外してる、優しい…」って教えてくれて。

 

※あ、そうそう……全然パフォーマンスと関係ないんですけど、同行者の方が色々公演中に気づいた事とかを教えてくださる方で、マジでありがたかったです。自分ひとりじゃ気付けないから……。席の近くに関西ジュニアの子がいて、さらにタッキーも来てたんですけど、ほんと僕全然気づかなかったので、全部教えてもらってました笑

 

続いて山下智久くんの「You make me」。

待った、何、この曲、むちゃくちゃカッコいい……。

 

良い曲過ぎて思わずこれはYouTubeを貼ってしまう……。

単に全編英語っていうだけでなく、楽曲自体のテイストがJ-POPではない。SixTONESがグローバルな活躍を志向していることがひしひしと伝わってくる。

 

これは改めて「BOURGEOIS」の感想でも言及しようと思っていたんですが……

山下くんがSixTONESのプロデュースに興味を持っているという話、一時期出ましたよね。

でも、僕は山下くんの音楽性をほとんど知らなかったので…

…正直、「山下プロデュース」の話を聞いた時、最初はまったく喜べなかったんですよ。

「売れ始めた後輩にプロデュースでいっちょかみ」しに来たんじゃないのって…

…今思えば失礼すぎる感想です(山Pファンの方本当すみません)。

 

「JAPONICA STYLE」でタッキーのプロデュースを信頼した僕としては、KAT-TUNならともかく、別のジャニーズの先輩にプロデュースでいろいろ関わって来られるの、なんだかあんまり良いように思えなくって。

タッキーに任せておけばいいじゃんって。

でもそんな過去の自分を今ではぶん殴りたい。

BOURGEOISを読んでもわかったし、この曲を聴いてもわかった。

グローバル志向の強いSixTONESと山下くん。かなり親和性が高いんだなって。

その象徴的な選曲ともいえるのが今回の「You make me」。

この全編英語の歌詞、山下君自身の作詞だそうで。

これをSixTONESがセレクトして歌い上げるのが、本当にかっこいい。

この方向性で「山下智久×SixTONES」がいつか実現するならいいなって思います。

SixTONESの新しい一面を見れたような一曲でした。

 

続いてみんな大好き「Mr.ズドン」。

初めて聞いた時は衝撃……いや、笑撃でしたねw

公演ごとに「痛くなる箇所」は違うようですが、ジェシーが体のどこかを痛める小芝居から始まるこの曲の演出。

ジェシーにMr.ズドンが乗り移り(ズドン先生……生霊なの?)、1人ずつ感染させて行く楽しい演出w

こればかりはYouTubeで曲を聞いてくれとしかいいようがないのですが、本当に楽しい一曲。

またライブでやる面白さは抜群ですね。

 

3月の横浜ではファンほぼ皆初見の曲だったので、見よう見まねで楽しんでいたと言う感じでしたが、今回の大阪は当然YouTubeでしっかり皆んな予習済みだったので段違いの盛り上がりでしたw

本当に楽しいw

 

続いては、T∀BOO (KAT-TUN)〜BODY TALK (赤西仁)〜LOVE JUICE (赤西仁)というセクシー演出のラッシュ。

 

初見のときは、ちょいどういう反応が正しいのか戸惑った部分もあったんですが、2度目の参戦の大阪では、完全にSixTONESのオンナになって楽しんできました(笑)

 

まあ、演出が演出なので、結構その色香ばかりが注目されがちだとは思うんですけど、個人的に特にT∀BOOとラブジュが音楽としても好きなんですよね。

 

特にT∀BOOは「新たなる展開の始まり……!」っていう期待感をあおるサウンドが好きで、元々知らない曲だったんですが、今ではかなりお気に入りの一曲になりました。

聞いてるとワクワクする。世界観がガラっと変わる感じの曲で、非日常感がすごくいいですね。

 

ラブジュは元々SixTONESがカバーしてたのは知ってたし、聞いてもいたので、横浜でも大阪でもラブジュ来たー!って感じでした。

めちゃくちゃエロい曲ですし、そこが魅力でもあるんですけど、単純に曲のノリとしてもテンションあがる良いサウンドですよね。

 

続いて大我のソロ。

ピンクのペンライトじゃなくて真っ暗で!っていうのが彼らしくていい演出でした。

個人的にピンク一面はめちゃくちゃ思い入れのある光景(道重さゆみさんの卒業でピンク一面を見た思い出)なので、変に気持ちがぶれなくて個人的にもありがたい演出だった気がしますw

わずかにペンライトが消えていない方が目立ったのは気になってしまいましたが………(なぜあの状況で察しないんだろう……)

でも大我のソロアクトは最高でした。

ほんっと歌が上手い。

パーカー着たチャラめの若い少年って感じの出で立ちなのに、とにかく歌声がパワフル。

大我がセンターで叫ぶときの迫力と言ったら……すごかったですね。

 

次はBe crazy。

ここからオリジナル曲が続きましたけど、大阪では2度目の余裕というか、横浜の時の新鮮な感動とは、また別の喜びを感じました。

というか、単純にめちゃくちゃ楽しかったです。

ペンライトの振り方も前回とは違って学んでいるので、ちゃんと銃撃つみたいなやつも出来ましたし。

あと曲中にジェシーが「令和もよろしく」って言うのとかも、テンションあがりました。

横浜の時はただただ感動して胸がいっぱいになってましたが、大阪ではテンションあがって楽しみました。

 

ここまで書いて思ったのですが、やっぱり横浜と大阪では、楽しみ方が違いましたね。

横浜はやっぱり初見というのもあって、ただただ感動しっぱなしだったんですよね。とにかく初めてばかりで、圧倒されてしまって。

大阪では一度ちゃんと見た後だったので、「楽しむ」余裕があったなって。

すごくいい席だったというのもあって、近くに来てくれるとか、ペンラを振ったりうちわを持ったりとか、声出したりとか、そういう部分を楽しめるようになってました。

横浜ではほとんど声も出せなかったですが、大阪では自分がおっさんなのも気にせずたくさん声を出しました。

 

続いて披露されたIN THE STORMやBrave Soulもそうでした。横浜では「あの画面越しで聞いてた曲が生で聴けてる……!」ってほんっと声が出ないくらい感動に打ち震えてたんですが、大阪はとにかく楽しくて。

ステージ沿いだから、メンバーがガンガン近くに来るので、感動してるヒマもなかった、というのもあったと思いますが、Brave Soulとかほんと力一杯ペンライト振ってました。楽しくて。

 

でもね、そんな大阪でも、最後、気がついたらアンコールを除いてセットリスト上は最後の曲、Rollin’。

 

この曲、激しいロックナンバーなんですけど、なんでしょうね、ものすごく切ない曲に聞こえるんですよね。

横浜でも一度聞いた曲だけど、でも、なんだか苦しいくらい切なくて。

ああ、もうすぐこの時間が終わってしまう。

なのに、あんなに力強く激しく、声からして、全身全霊で、歌ってる。この時間を全力で走り抜けようとしてる。

魂が、震える。

こんなカッコいいSixTONESが、いつまでも大好きだって、会場全体が打ち震えているようなそんな感覚。

 

SixTONESに会えて良かったな。

SixTONESを好きになって良かったな。

 

SixTONESにも、

このライブを良かった、

そう思っていてほしいな。

 

曲が終わって、アンコール。

SixTONESの名前を全力でコールしながら、多分そんなことを考えていました。

終演のアナウンスがあったけど、みんな負けずにコールしてました。

 

今回、大阪ではダブルアンコまでありました。

樹も「ガチで想定外」って言っていましたが、それだけ会場全体が想いをSixTONESに伝えたかった、コールをしてたっていう感じがしました。自分自身がそうだったし。

 

アンコール1曲目の「この星のHIKARI」でも、やっぱりみんな声を揃えて、声を震わせて歌っていたと思います。

令和最初のライブでSixTONESに会えて良かったなと思ったし、やっぱりこの曲ってアンコールにふさわしい。

 

でも、最後はしんみりではなく、「Mr.ズドン」と「“Laugh” IN THE LIFE」でしめてくれて、本当に楽しく最高なライブになりました。

 

ただライブ終わりに、Twitterでみんなの評判をみていたら、最後にメンバーが涙ぐんでいたという声があって。

 

会場では、僕それに気づかないで終わったんですよね。だってラストはものすごくハッピーな曲で終わったから。

最後ほんとにハッピーな2曲でしめてもらったというのもあって、最高に幸せな気分で会場を後にして、そのあとでツイートでそれを知って。

 

彼らが何を思って涙ぐんだのか……

それは多分ジェシーが最新のブログでも言わなかったから、きっとこのままその涙の訳は僕たちが知ることはないような気もするんですが……

でも、会場で見てた一人として、それはネガティブな意味の涙ではなかったはず、と思ってしまいます。

 

そう、たしかに本人たちもデビューを期待してて……そうはならなかったから涙ぐんだ……みたいな解釈をしてる方もいるとは思うんです。

答えは分かりません。

でも、僕は、僕自身の勝手な感想としては、それは違うんじゃないかなって。

熱くて楽しい最高なライブをやりきって、感極まって。

そういう涙だと僕は思っていたいです。

分からないですけどね。

僕には涙ぐんでいたというのも見えていなかったし、最後あまりにハッピーな2曲で終わったから。

やっぱりそんなネガティブな気持ちとはどうしても繋がらなくて。本人たちだってあの2曲の後だから、きっとそう思ってくれたんじゃないかなって。

分からないですけどね。

いつか……インタビューか何かで教えてくれたりするのかな。

 

大阪、行けて良かったです。

前日、令和に切り替わる瞬間、なんだか実感湧かなかったんですよね。

道頓堀に騒ぎに行くような気分でもなく、ただただ何となくホテルでテレビを見てました。

 

どうやら、僕の改元は世間から18時間遅れで、5月1日18時だったみたいです。

たぶんメンバーにとっても、そうだったんじゃないかなあ。

12時回る瞬間なんて、僕にとっては特別なものでもなんでもなかった。

大我みたいに、おしっこしてても別に良かったなっていうくらい。

※MCで大我が改元の瞬間はおしっこしてたって話してました。なんてアイドルだよ笑

 

その日の18時、大阪城ホールにいたスト担はみんな、18時間遅れで新しい時代にたどり着いたんじゃないかなと思いました。

※配信見てた方はプラス1時間ちょい遅れかな?

 

冗談抜きで、SixTONESはこれから本当に新しい時代を歩んでいくんだと思います。

モンストのCMも決まりましたね。

きっと毎日のようにテレビで流れるんでしょう。そしてそれだけで終わるわけがない。

いろんな新しいお仕事がきっとSixTONESを待っているはず。

 

忙しくなるだろうから、SixTONESの皆んなには、本当に身体にだけは気をつけて頑張って欲しいです。

朝もちゃんとしっかり食べて欲しいし(特に樹)、忙しいから難しいかもしれないけども、出来る限りちゃんとゆっくり寝て欲しい……。本当に忙しくなっていくんだろうから。

 

これからも。

期待、たくさんしています。

あんまりファンに期待され続けるのもしんどいのかもしれないけれども、こればかりは期待しないでって言う方が無理な話で。

これからも、期待させてください。

わくわくさせてください。

 

SixTONESが向かうその先を一緒に見つめるファンでいさせてください。

田中樹くんに贈るアニバーサリーファンレター 〜入所11周年、おめでとう〜

樹、入所11周年おめでとう。

 

僕は君のファンになったのはつい最近だけど。それに30超えたおっさんだけど。

でも本当に心から君のことを、 SixTONESのことを応援しています。

 

きっと、絶対にワクワクさせてくれる。そう確信しています。

本当に大きなグループになると信じています。

 

樹の今日のブログを読みました。

うん。デビュー、僕も期待しすぎちゃってました。

誰よりも飛躍を願っているのは本人たちだと思うけど、

きっと色んな事情、戦略、想い、あるんだろうな。

 

僕は SixTONESのファンになるまで、ジャニーズのことをほとんど何も知りませんでした。

「担当」という文化については、言葉くらいは聞いたことがありました。

けど、自分が実際ファンを名乗ろうと決めた時、実は結構戸惑いました。

直感的に「田中樹が一番好きだな」と思ったけれど、

「担当」っていう言葉が最初はなんだか重すぎるように感じました。

 

最初に好きだなと思ったのは、多分本当に些細な部分だったと思います。

「どうも〜 SixTONESでーす」って、

自分たちのグループ名を名乗る姿が一番楽しそうだなとか。

メガネが似合ってるところがいいなとか。私服のセンスが好きだなとか。

運転してる姿がいいなとか。メンバーをまとめている雰囲気がいいなとか。

優しい話し方がいいなとか。メンバー好きなとこがいいなとか。

たくさんあるけど、結構どれも些細な部分だったりするなと。

 

YouTubeで一番グッときたのはYouTubeプロモ決定ドッキリの時に、

日本初って聞かされたあとにグッときて思わず顔を覆ってしまったその姿。

なんか、本当にグループで頑張って行きたいんだな、って。

そして同時に、あー、俺、 SixTONESなら田中樹が一番好きだなって。

 

そんな風に、ほんの些細な瞬間瞬間で「樹が一番好きだな」って思ったから、

そんな些細な感覚で最初は「担当」なんて言っていいんだろうかって思いました。

だから僕は、はじめはTwitterのプロフィールにも、樹「推し」って書いたんです。

「担当」って……いや、重くないか?って思って。

 

でも今では、やっぱり樹を選んだ自分は慧眼だったなと思います。

僕はやっぱり、「田中樹担」です。

6人全員がそれぞれ魅力的なグループの中で、

その中でも田中樹を推そうと決めたのは間違っていなかった。

横浜アリーナに行って、田中樹の姿を間近でみて、やっぱり一番カッコ良かった。

僕の目には誰よりも輝いて見えた。

オリジナル曲の『swap meet(転身犯)』がまた聴きたいです。

 

何より今日のブログで一番嬉しく思ったのは、

樹が曲作りを楽しんでいる様子が伺えたことです。

 

大げさかもしれないけれど……

僕は世界的にSixTONES音楽史に残るグループになることを予感しています。

そして、その中でも、樹がヒップホップやトラックメイキングにかける想いが、

SixTONESの音楽的な支柱になるだろうと思っているんです。

ここについては改めてこのことを語るブログを書きたいなと思っています。

 

いま世界の中でトップを走る男性アイドルグループは間違いなく、韓国のBTSでしょう。

彼らはアイドルでありながらも、ヒップホップグループでもある。

彼らもまた作詞作曲をメンバー自身が積極的に取り組んでいるグループ。

アジア圏で初めてビルボード200のトップを獲得したグループです。

 

僕はSixTONESにそこまで目指して欲しい。

それはSMAPでも嵐でも成し遂げられなかった偉業だし、

相当高い目標だと思うけど、 僕はSixTONESならいつか……と思ってしまいます。

そしてきっと樹のラップが何よりも強い武器になる。

ヒップホップとジャニーズという組み合わせで世界に挑めるのは、

田中樹以外にいないだろうと思います。

 

日本はアイドルの先進国であり、

韓国のグループも世界進出において日本をひとつの足がかりにしてきました。

その日本のトップを走り続けたジャニーズの秘蔵グループが、

いま、世界に羽ばたこうとしている。

今はK-POPが世界の男性アイドルグループ市場を賑わせているけれど、

きっと僕は次にJ-POPがそこに挑む時代が来ると思っています。

それこそがSixTONESの未来だとも思う。

 

ブログを読む限り、デビューまではまだまだ時間がかかるみたいですね。

今日のブログを読んで、

もしかしたら僕らファンの方が焦りすぎているような気もしてきました。

でも、着実に前に進んでいるよね。ライブ配信だけでもすごいこと。

 

デビューまでにもっともっと、SixTONESを好きになる人が増えないといけないですね。

ファンとしても一心同体になって、それを応援していきたい。

もっともっと素敵な曲を、歌を、未来を、聞かせてください。

5月1日大阪城ホール、期待しています。

【ネタバレ注意】「少年たち」はトンチキ映画? 僕は正真正銘の「アイドル映画」だと思う。

昨日、友人と一緒に、映画「少年たち」を見てきました。

 

事情を抱えて少年刑務所に収監された少年たちを主人公にしたミュージカル・エンターテインメント。

刑務所内にはいくつかの房があり、赤房と青房の少年たちは互いをライバル視して喧嘩を繰り返し、黒房の少年たちは少し離れた場所からそれを見ている。

赤房の少年たちを演じるのはSixTONESのメンバー。

青房の少年たちを演じるのはSnow Manのメンバー。

そして黒房の少年たちを演じるのが関西ジャニーズJr.のメンバー。

 

本作は1969年の初演以来、50年もの間、幾度も上演が重ねられてきた舞台「少年たち」の初映画化であり、製作総指揮はジャニー喜多川氏が手掛けました。

 

「脚本は破綻しているが、出演者はすばらしい」

「ストーリーはトンチキでツッコミどころ満載だが、圧巻のダンスシーン」

「内容は意味不明でクソダサだが、むちゃくちゃ歌も良くて面白かった」

「演出も展開も稚拙だが、メンバーがみんなかっこよかった」

 

鑑賞前に聞いていた前評判は、こんな感じでした。

映画は楽しみでしたが、「ちゃんと楽しめるだろうか」と心配でもありました。

SixTONESのファンとして、主演映画が楽しめなかったら、本当に悲しい。

でも、感性にだけは、嘘をつくことが出来ません。

もしも、「つまらなかったら」。

もしも、くだらない「アイドル映画」だったらどうしよう。

 

けれど、そんな心配は杞憂に終わりました。本当にいい映画でした。

この作品は、間違いなく「アイドル映画」です。

けれど、ただの「アイドル映画」じゃない。

脚本も破綻していないし、ストーリーもトンチキじゃない。

 

一見しただけでは「意味不明」かもしれないけれど。

トンチキ映画の皮をかぶった、正真正銘の「アイドル映画」だ。

 

初演から50年、どうして繰り返し「少年たち」は上演されてきたのか。

それは、「少年たち」という作品が、

共に50年以上の歴史を歩んだ「ジャニーズ」そのものを受け止める、

それだけの強度がある構造を持っているからに他なりません。

 

確かに、この映画のストーリーは、一見おかしい。

収監された少年たちの心情はつまびらかに描かれておらず、展開も不思議です。

何の脈絡もなく「仲間だろ」と友情が芽生えるプロセスは、物語作品としてありえない構造ですし、喧嘩も仲直りも実に唐突に描かれる。

看守長による暴力の支配に対し、軽率な脱走を企てる少年たちも浅はかに見える。

脱走計画の失敗による軽率な死も、看守長親子の謎の回想シーンも、

出所した少年たちが大人になり、刑務所だった場所でショーが行われるのも、

すべてストーリーとしての必然性にかけるように一見思われます。

 

しかし、「刑務所=ジャニーズJr.」というメタファー(隠喩)の視点を入れると、

この作品は途端に見通しが良くなるのです。

 

ジャニーズJr.の世界は極めて閉鎖的であり、常に偏見の目にさらされてきました。

顔がいいだけの、未熟で、低レベルな少年たち。

世間の一部から、そんな軽んじられる目線を注がれている存在だということは、

残念ながら、否定できないと思います。

特にこれまでのJr.はテレビなどによる世間への露出も少なかったために、

ファンとなって現場に足を運ばなければ、彼らを知ることは出来なかった。

 

 

物語は、そんな偏見の目にさらされる少年たち=受刑者のいる場所に

「カメラが入って行く」ところから始まるのです。

本来、決して見る事の出来ないその世界へカメラが入って行く。

 

ワンカメラワンカットによる8分間の圧巻のダンスシーン。

大画面の迫力を生かした迫力のあるエンターテインメント。

おりしも、僕にとってそこで披露された二曲、

「JAPONICA STYLE」と「Ⅵ guys Snow Man」は

ジャニーズJrチャンネルの映像で彼らの世界を知るようになって、

その魅力に気付いたきっかけ、はじまりの曲でもありました。

圧倒的な華やかさ、迫力、パフォーマンスの説得力にあらためて度肝を抜かれました。

 

続いて、新入りとして京本大我が赤房(SixTONES)に受け入れられるシーン。

このシーンに対して

「信頼関係が生まれるプロセスも描写もない」という批判を見ました。

けど、そんなプロセスなど描かれないことが、この映画では正解なんです。

 

ジャニーズに限らず、多くのアイドルがそうであるように、

彼らは彼らの意思で仲間を選ぶのではありません。

「Youたち、今日から嵐だから」と言われて嵐が嵐になったように、

彼らも同じグループに分けられて、

一緒に踊り、一緒に歌い、一緒にご飯を食べて、

そうやって仲間意識が芽生えていくものだからです。

 

新入りの役として京本大我が選ばれたのも示唆的です。

2015年「ジャニーズ銀座2015」で、

舞台「エリザベート」の日程が重なった大我は出演が発表されていませんでした。

しかし、ここに飛び入りで大我が参加し、

公演二日目の5月1日、SixTONESの結成が発表されました。

分かりますか?

 

ジェシーが「仲間だろ」というシーン。

 

あれは「京本大我が入って6人となり、SixTONESが完成した」シーンなのです。

だから、心を通わせるための友情をはぐくむプロセスを描く必要はない。

むしろこんなにエモーショナルなシーンがあるでしょうか?

ジェシーと大我がシンメとして強い絆に結ばれた象徴的なシーンです。

 

さらにその後も、単純にストーリーを追ってしまうと、

「大した意味もなく赤房と青房が喧嘩する理由が謎」という気分になりますが、

冒頭の「ダンスバトル」ともいうべき演出からも、

喧嘩のシーンは暴力的な争いそのものを描いているのではなく、

「これまでSixTONESSnowManがパフォーマンスを競い合ってきたこと」

そのものの隠喩だとわかります。

※黒房が「遠くから見ている」立ち位置なのも、

関西との距離感を彷彿とさせるのがいいですね

 

ここまで言えば、およそこの映画のストーリーの楽しみ方がわかると思います。

 

例えば、ジュンとダイケンのシーンなんかも、

そのまま「きょもほく」を考えながら観ればいいんです。

絵がうまい大我、そんなとこから会話をはじめるきょもほく。

北斗は「素直になれない」キャラクターとして描かれているので、

なんとも言えない距離感の詰め方がいいですよね。

本来の二人の人間関係とは違うところがまた面白いです。

 

「きょもゆご」もいい。ジュンに初っ端からめちゃめちゃ笑顔で話しかけるエガオ。

「クソ坊ちゃん」なんて言いそうにない表面的なふるまいが面白い。

エガオのキャラの二面性も、ハマの番長かつアイドルな髙地らしい。

 

メンバーの事が大好きな慎太郎も、言葉を駆使して仲間の為に動く樹も、

それぞれ、やはりSixTONESそのものを隠喩しているんだと感じました。

 

では、「塀の外の人たちとの関係」とはどんな隠喩なのか?

僕は「ファンとの関係」ではないかと思っています。

ジェシー家族、大我は友人、ふっかは恋人との別離を経験し、

それぞれのショートストーリーが描かれますが、

これを真剣にストーリーとして追って映画を見てしまうと、

何を描きたいのか、分からなくなるという意見もわかります。

けれど「塀の外との人たちとの関係」を「ファンとの関係」として、

それぞれ家族/友人/恋人に重ねて描いているのだととらえると理解できます。

家族は「居て当たり前のように思い、失えばあまりに辛く」、

友人は「信じていたいけれど、時に信じられなくもなり」、

恋人は「幸せにしたい、だれにも代えがたい大切な存在」。

それを刑務所へ会いにくる面会者=ファンになぞらえている。

 

そんなファンの皆に会いたい。塀の向こうの世界に。

脱走を企てて協力し合って協力しあう少年たち。

僕はそのまま「デビューを目指す少年たち」だと解釈しました。

 

大我が亡くなってしまうシーンは最も解釈が難しい部分ですが、

ヒントはこの映画の主題歌の歌詞に隠されているのではないかと思います。

 

愛はいつもOne Way Street 止められない思い

描いた夢はEndless Way 行きつく場所はDanger Zone

時のはざまでもがき続ける fire storm fire storm

戻れない道を行く今 ここはDead-end Zone

 

「ここはDead-end Zone」は大我の歌割です。

夢を追うその先が危険な場所でも、命を懸けて戻れない道を行くんだ。

「少年たち」のそういう夢への覚悟が歌われているんです。

 

さて、彼らの出所後、少年たちのショーが行われている元刑務所。

閉鎖的な空間から、人々に見てもらえる開放的で華やかな空間へ。

これは、「一部の人にしか知られていなかったジャニーズJr.が

多くの人に華やかなショーを見せる場所へ」という、

次世代への変化をほうふつとさせるシーンだと解釈しました。

 

この映画そのものがまさにそうです。

舞台として一部のファンにしかみることのできなかった「少年たち」が、

映像を通して全国で見る事ができるようになった。

 

これまで幾度も上演が重ねられた「少年たち」ですが、

この「刑務所が違う場所に生まれ変わる」という描写は、

従来の「少年たち」にはなかった描写だそうです。

まさにジャニーズJr.が新しく生まれ変わろうとしている今だからこそ、

この「刑務所が生まれ変わる」描写が意味を持つんです。

 

そう考えると、老いた看守長の横山くんが、

息子役の川崎くんと登場する意味も分かってきます。

そう、これすなわち「ジャニーさんとタッキー」そのものなんですよね。

 

この映画は何を描きたかったのか?

ジャニーさんは何を描きたかったのか?

友情なのか、青春なのか、抑圧との戦いなのか。

どれも違う。

僕は、ジャニーさんが「少年たち」そのものを主題にしているのだと思います。

 

ジャニーさんは、ジャニーズの方針として、

アイドルに求めるものとして次のような発言をしています。

夢をもった素朴な少年であればいいんだ。

 

僕にはこれがこの映画で描きたかった最大の答えであるように思います。

ジャニー喜多川が描きたいものは、たぶん50年間ずっと変わっていなかった。

彼の見せたい「夢を持った少年たち」そのものが主題なんだ。

 

自分自身を振り返ってみると良く分かります。

僕はまごうことなき「少年ではなくなってしまった」人間です。

少年のような夢はなく、社会の清濁をあわせのみ、

毎日会社に通い、かわり映えのない日常を過ごしていますが、

そんな中、アイドルに夢を見せてもらいながらそれを楽しみに生きています。

 

ジャニーズアイドルは、「永遠に命を懸けて夢を追う少年」であるのだと思います。

赤房、青房、黒房の全員が出所して大人になったようなシーンが描かれますが、

どうやら離れ離れにはなっていない。彼らは少年の心を忘れていない。

「場所が変わっても、少年のまま成長できる」。

それは、僕のような普通の社会人にはできない、アイドルだけの特権なんです。

 

だから、この髙地のセリフなんです。

「俺たちがいた場所だ…」

※予告映像に入っているセリフなのでぜひもう一度聞いてほしい

 

少年のまま成長し、その場所を巣立っていく。

SixTONESSnowMan、関西ジャニーズJrそれぞれが、

今、新しい挑戦をはじめています。

 

「少年たち」は少年のまま夢をもって新たなステージに向かう。

その姿こそ、ジャニーさんが愛したアイドルそのものなんだ。大人には絶対に取り戻せない少年の輝きが、アイドルにだけは存在する。

それが、この映画のメッセージだと僕は解釈しました。

 

もう一度見たいし、見に行くつもりです。

そして「映画、良く分からなかった」と感じた方にも、

僕のこんな解釈を聞いてみて「もう一度見てみよう」と思ってもらえたら嬉しいです。