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終わりはまだまだ遥か先の方だ

SixTONES初のレゲトン楽曲「Bella」のジャンル論と情熱的な歌詞――世界でみれば、全て音楽。

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SixTONESのセクシーなレゲトン「Bella」歌詞和訳――一線を越えよう、今夜がその夜だよ。 - 飛び込むBlue

 

SixTONES4thシングルのカップリング曲「Bella」が解禁されましたね。
めちゃくちゃセクシーでかっこいい曲。踊る姿が目に浮かぶダンサブルな楽曲ですよね。もう何度も聴いています。

「Bella」と書いて”ベーヤ”と読み、その意味はスペイン語で「美しい」。公式の説明によれば、「世界を席巻する本場のレゲトンを、ワイルドに情熱的に表現したダンスミュージック」。

この説明を聞いて、3rdシングルのカップリング曲「Lemonade」のことを考えた人は、結構多いのではないでしょうか。
そういえば、「Lemonade」もレゲトンのリズムを取り入れていたはず?
じゃあ、同じジャンルの曲ってことかな? と。

近い要素があることはそのとおりですが、結構違います。
「Lemonade」とはそのリズムも違う。
「Lemonade」ではエド・シーランの「Shape of You」にも使われている「トレシージョ」というリズムのマリンバの音が印象的ですよね。「ポンッパッポン、ポンッパッポン」って感じの。これはラテンのリズム。
一方、「Bella」に使われているリズムは「ズーンカズッカ、ズーンカズッカ」って感じの一拍目が重いリズム。このリズムは「デンボウ」とも呼ばれ、もともとはレゲエダンスホールのリズムです。

「Lemonade」はレゲトンに使われるトレシージョを使いつつも、ジャンルとしてはラテンポップ。ラテン系の音楽でありつつ、欧米のポップ・ミュージックの影響を強く受けているという認識。
対して、レゲトンはアメリカのヒップホップの影響を強く受けたダンスミュージックです
90年代のプエルトリコが発祥で、当時のダンスホールレゲエに、アメリカのヒップホップが融合し、さらにラテンの要素が縫い合わさっています。
さらに、90年代から2010年代ごろまでのレゲトンとは異なり、世界を席巻している現在のレゲトンはEDMの影響も受けてオートチューンが多めに使われているのも特徴。
結論づけると「Lemonade」と「Bella」が違うのは、ヒップホップの影響度合い、そしてダンスミュージックであるという点が大きく違いますね。

そう、ダンスミュージックなんです。だからパフォーマンスがすごく楽しみ。相場通りであれば、セクシーに腰をうねらせて踊る重心低めのダンスになるんじゃないかと思うんですが、どうでしょう。女性ダンサーとの絡みがあってもおかしくない楽曲なんですが……果たして。

レゲトンにはもう一つ特徴として、「スペイン語で歌われる」という特徴があります。実際、「Bella」にはスペイン語歌詞が取り入れられています。でも「Bella」の歌詞には英語も使われているし、なんなら日本語もわずかに入っています。僕はここで日本語をわずかに入れるというのがすごく良いなあと感じました。

ここまでジャンルの話をしておきながらアレなんですが、いま世界的にどんどん音楽が国境を超えてジャンルレスになってきているという傾向があるんですよね。

K-POPもヒップホップを取り入れ、ラテンを取り入れ、世界中で聞かれている。レゲトン自体もレゲエダンスホールからヒップホップを取り入れ、EDMの影響も受け、大きく変化してきたジャンル。スペイン語の歌詞にも関わらず、非スペイン語圏でも聞かれています。

田中樹がインタビューで「ジャンルに分けすぎなんだと思います。世界でみれば、全て音楽」と答えたという経緯もありますが、まさにそういうことを感じさせる楽曲なのかなと。

日本のアイドルグループがレゲトンをやってスペイン語の歌詞を歌ってもいいし、レゲトンに日本語の歌詞が入ってもいい。グローバルトレンドの音楽を日本でもやるし、一方で日本的なものも含ませていくこともする。

そして、きっとこういうふうに少しずつジャンルの垣根は、あわくうすくなっていく。

SixTONESというのは、言うなれば、日本から世界にそういうことを体現していくグループなのかなと。だからきっと「JAPONICA STYLE」なんですよね。

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歌詞はすごくレゲトンらしい情熱的な求愛ソングですね。

BellaやらSeñoritaやらmamacitaやらEl amor de mi vidaやら、スペイン語が各所に使われていますが、いずれも愛しい女性や美しい女性にかける言葉です。とにかく女の子に対して「美しいね」と繰り返し伝えている歌詞ですね。

個人的にすごく好きなのは「見惚れるほどにcurvyなbody tonight」っていう髙地のパートですね。curvyというのは曲線的という意味。

だからもうほんとに女性の体の美しさをひたすら伝えている歌詞なんですね。