飛び込むBlue

終わりはまだまだ遥か先の方だ

SixTONESのビターでセクシーなラテンポップ「Lemonade」歌詞和訳――君というレモネードが飲みたい。

※この記事は以前書いた和訳記事をベースにリライトした「Lemonade」のフル和訳記事です
先日「Bella」の和訳を公開したところすごい反響でした。

「英語どこで勉強されたんですか?」なんてマシュマロも届いて、何となくまあ高校も英語科でしたし…なんてことを答えたんですが、英語力なんてのは、あまり関係ない気がしてきました。

僕の場合、「どんな日本語で訳すか」のほうに軸足があります。どんな日本語ならリズムを崩さず、ニュアンスが伝わるだろう、と考えながら和訳しています。

「Bella」を「美しい」と訳しても正しいんだけど、僕は「綺麗だ」と訳しました。ほとんど同じ意味だけど、リズムが近いから。僕は「英語ができる」からではなく、「日本語ができる」から和訳をしているんだなと思います。

 

「Lemonade」の全訳リクエストがあったんですが、実は一部以前に訳していたんですよね。ただ、リリース前の空耳和訳だったので、リリース後にひっこめた次第。

今回は改めて全訳して公開することにしました。

「Bella」が非常に露骨なエロスだったのに対して、「Lemonade」はあわくエロスを感じることのできるような「香らせる」タイプの歌詞になっています。

レモンのビターなイメージ。

歌詞全般が隠喩になっていて、「愛する人をレモネードに見立てている」歌詞なんですよね。

君はきっと汗だくに違いないね。だってオレの頭の中をかけめぐっていたからね。

君は少し酸っぱくて、少し甘いよね。

完璧なバランスで君は完成するんだ。

そんな君(レモネード)が飲みたいんだよ俺は……。

こんなニュアンスの歌詞で始まります。

Lemonadeという言葉から連想されるものとして、英語には「When life gives you lemons, make lemonade」ということわざがあります。

人生があなたにレモンを与えるとき、レモネードをつくりなさい」という意味合いですが、これは、転じて「苦しいときは、そこから喜びをつくりなさい」という意味で、楽観主義というか、逆境や不幸に直面したとき、ポジティブな態度を奨励するために使用するフレーズです。

レモンは人生の酸っぱさや苦々しさを示唆していて、レモネードを作ることはそれらを人生の喜びに変えることを示しています。

 

言うなれば、この「人生の喜び」の象徴たる"レモネード"を「愛する君」に見立てたラブソングなんですね。

「もうレモン(つらいこと)ならやまほど経験してきたよ、だから君という甘いレモネードを飲ませてよ」というわけです。

ただしこの楽曲では、ひとくち飲んだらもう戻れなくなってしまうような、そんな蠱惑的で狂おしい飲み物として描かれています。

何が正解か、何が間違いかもわからなくなるくらい、昼も夜も、狂ったように飲み暮らしてしまうという。

――えっ、そのレモネード、絶対アルコール入ってますよね?

と言いたくなるような狂い方。

アルコール中毒のヤバイやつの歌にも聞こえますけど

「君のことを飲みほしたい」というすごく狂おしい求愛ソング。

ラテンのエロスムンムンなレゲトンの「Bella」より、少しポップに表現されています。それでも、実は同じタイプの求愛ソング。

「君が飲みたいんだ」というSixTONESを想像しながら読めば、淡いエロスを感じ取ることもできると思います。

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You must be sweaty
汗だく、だろうね。
Cause you’ve been running through my mind
だって走ったろオレの脳内。
Lil’ sour, lil’ sweet
ちょい酸い、ちょい甘い
Perfect balance makes you complete
パーフェクト・バランスで君は完成。
Just what I want (wow)
キミだよ、欲しいのは。
Can’t get enough (wow)
満足、できない。

Thirsty, so thirsty
(喉は)カラカラ、もうカラッカラ。
Yeah craving just one tall glass full
そう、欲しいんだ、グラスいっぱいのを。
Got me some lemons, one thing left to do
あるさ、レモンなら、欲しいのはひとつだけ。

Gimme that Gimme that Lemonade, Lemonade (ay ay ay)
ちょうだい、ちょうだい、レモネード、レモネード。
Drink it up Drink it up time to play, time to play (ay ay ay)
飲んで、飲んで、遊ぼうぜ、遊ぼうぜ。
Baby girl you’re my baby girl
お嬢さん、キミはオレのモノ
Little more sip and you’re my world
一口飲んだら、永遠に
Gimme that Gimme that Lemonade, Lemonade (ay ay ay)
ちょうだい、ちょうだい、レモネード、レモネード。

Crazy days and crazy nights
昼だろうと、そう夜だろうと
We can just chill and put it on some ice
冷静になることもできたけど
Take you places you’ve never been
連れてくよまだ見ぬ場所へ
Up all night trying to drink again
だから夜通し飲むんだもう一度

Just what I want (wow)
キミだよ、欲しいのは。
Can’t get enough (wow)
満足、できない。


Thirsty, so thirsty
(喉は)カラカラ、もうカラッカラ。
Yeah craving just one tall glass full
そう、欲しいんだ、グラスいっぱいのを。
Got me some lemons, one thing left to do
あるさ、レモンなら、欲しいのはひとつだけ。


Gimme that Gimme that Lemonade, Lemonade (ay ay ay)
ちょうだい、ちょうだい、レモネード、レモネード。
Drink it up Drink it up time to play, time to play (ay ay ay)
飲んで、飲んで、遊ぼうぜ、遊ぼうぜ。
Baby girl you’re my baby girl
お嬢さん、キミはオレのモノ
Little more sip and you’re my world
一口飲んだら、永遠に
Gimme that Gimme that Lemonade, Lemonade (ay ay ay)
ちょうだい、ちょうだい、レモネード、レモネード。


So right, so wrong
正解、間違い
But in all the best possible ways
ただできる限り最高の方法
It’s been, too long
なんか、久々
These nights got me feeling I’m insane
毎晩で分かったよ、俺狂ってんだ
So right, so wrong
正解 間違い
Drink it up cause I need my refill now
飲みほして、飲み足りないから
Drink it up cause I need my refill now
飲みほして、飲み足りないから
All up, all up, all up
飲んで、飲んで、飲んで

 

Thirsty, so thirsty
(喉は)カラカラ、もうカラッカラ。
Yeah craving just one tall glass full
そう、欲しいんだ、グラスいっぱいのを。
Got me some lemons, one thing left to do
あるさ、レモンなら、欲しいのはひとつだけ。


Gimme that Gimme that Lemonade, Lemonade (ay ay ay)
ちょうだい、ちょうだい、レモネード、レモネード。
Drink it up Drink it up time to play, time to play (ay ay ay)
飲んで、飲んで、遊ぼうぜ、遊ぼうぜ。
Baby girl you’re my baby girl
お嬢さん、キミはオレのモノ
Little more sip and you’re my world
一口飲んだら、永遠に
Gimme that Gimme that Lemonade, Lemonade (ay ay ay)
ちょうだい、ちょうだい、レモネード、レモネード。

※和訳注※
「Just what I want」=「君」とは明言していませんが、「レモネード」=「君」という隠喩を踏まえて訳しています。
「you’re my world」=その前の行にある「you’re my baby girl」をより強調するような表現ですね。「僕のベイビーガール」から「ひとくち飲めば」、「僕のワールド」にランクアップするわけです。
「craving just one tall glass full」=「トールグラス一杯だけ欲しい」とか言ってますけど、もう全然
一杯満足していないんですよね。どう考えてもアル中

「Crazy days and crazy nights」=「狂った昼と狂った夜」=「24時間狂ってる」ということ。その後に、「俺らは冷静になることもできる」と言い訳していますが、結局出した結論が「夜通し飲もう」なので、ああやっぱり狂っているんだなと言う感じ。どう聞いてもアル中