飛び込むBlue

終わりはまだまだ遥か先の方だ

SixTONES 4thシングル「僕が僕じゃないみたいだ」から、また新しいSixTONESがはじまる。

「僕が僕じゃないみたいだ」、初週43万枚でSGセールス首位おめでとうございます。

今回の4thシングル、Twitterでもつぶやいたんですが、本当にこれまでとはガラッと色の変わったシングルになっているなと感じました。

大きな違いはやはりテーマで、今回のシングルには一貫して「恋愛」というテーマが共通して盛り込まれています。アイドルグループなんだから恋愛を歌うのなんか別に珍しい話では……と思われそうなところなんですが、ことSixTONESに関しては、違うんですよね。

カップリングにはそういう曲もあったんですけど、SixTONESはシングル表題曲で「恋愛」ではなく、「自分たちが歩いていく姿」を語り続けていました。

デビューまでの道乗りを思わせるような、「厳しい雨に打たれながら長い道のりを歩いてきた姿」を歌ったImitation Rain。

先の見えないデビューからその先の戸惑いと葛藤、「夜目をきかせて道なき道、闇の中を歩もうとする姿」を歌ったNAVIGATOR。

どんなふうに時代が変わっても、いまもありのままに、「仲間と一緒に約束の場所まで駆け抜けよう」という強いメッセージと決意を歌ったNEW ERA。

そして、それまでの全てをあらゆるジャンルの「音楽」で包み込み、ひとつのアルバムに仕立てた「1ST」。

Imitation Rain、NAVIGATOR、NEW ERAは「三部作」と呼んでも良いのではないかと思っています。

一貫したストーリーを背景に感じられますし、アートディレクションの面でもミュージックビデオもすべて安田大地監督による作品で統一性があります。

だから、まあ、びっくりしましたよね。

今回の「ラブストーリー」詰め合わせみたいな4thシングル。一気に方向性を変えてきたので。

 

初回盤Aのカップリング曲「Strawberry Breakfast」はシンデレララブストーリーを描いています。理想的というよりも、夢想的な恋愛。実際にはなかなかありえないんだけれど、王子様のような存在がヒロインにしてくれるという、夢見心地のような甘い恋を描いています。
初回盤Bのカップリング曲「Bella」は刹那的な恋愛を描いています。非常にセクシーな内容で、刺激的でエロティック。そのときその時間はきっと楽しいに違いないというような、快楽主義的で即物的な恋を描いています。
通常盤のカップリング曲「Call me」は報われない恋を描いています。絶対に振り向いてもらえないのにどんどん重くなってしまう、「良い人」以上にはなれないような、一方通行の恋を描いています。

 

そして表題曲「僕が僕じゃないみたいだ」。自分自身の気持ちが恋によって揺さぶられ、自分の気持に嘘をついてしまう心理を描いています。映画のストーリーとも本当にシンクロしていて、すごくいい曲ですよね。

 

で、今回の4thシングル、良い意味で褒めているんですけど、僕は「ずるいな~~」と思いました。

僕はアイドルって、人生に彩りを与えてくれて、元気を与えてくれる存在だと思っているんですよ。SixTONESが頑張っているのを応援しながら、自分も頑張ろうと思えるというか。

ただ、のめり込みすぎると、危ないものだなというのも分かってはいるんです。自分の身を滅ぼすほど好きになって、生活を切り崩すような形で好きになるのは、結果的に自分にとって良くないわけです。

リア恋とかって決して悪いことじゃないし、それも楽しみ方のひとつだと思うけど、すごく気をつけたほうが良いことだとも思っています。

だから、あんまり「恋愛感情」を囃し立てない楽曲がメインのSixTONESの音楽って、ファンからするとすごく「あまり警戒せずに聞ける」部分が大きかったというか。彼らはあくまでステージの上の人であり、「恋愛感情の対象ではないですよ」というエクスキューズが立てやすい楽曲が強かったと思うんですよ。

 

なのに、そういうふうに油断してたところにコレを持ってくるわけですね。

これはねー、ずるいぞと。

ヲタクからすると、おっと急に口説いてくるの惚れるからやめて??ってなりますよね。ちゃんと線引してたのにね? 4曲一気に恋愛ソングはこれもう確実に落としにかかってます。

 

まあ、そんな恋心をくすぐられるだけじゃなく、3曲とも音楽的にちゃんと面白い挑戦を重ねていて、「これからまた新しいSixTONESがはじまるんだな」というワクワクもありますね。

次は4thから6thくらいまでが一区切りに成るんだろうなと想定しているのですが、どんな曲が続いていくのか楽しみですね。

引き続きラブソング路線で行くのか、はたまた。

セカンドアルバムの毛色もここでまた変わってくると思うので、気になるところです。

 

最後に、もうすでにご覧になった方も多いと思いますが、リア恋に突き落とす髙地優吾を貼ってこの記事の締めにしておきます。