飛び込むBlue

終わりはまだまだ遥か先の方だ

物語を作りたいのであって小説を書きたいのではないかもしれない

ここ数日ずっと考えていたのだけれど、僕は小説を書きたいのではないのかもしれない。

いや、小説はもちろん好きだし、小説を書いていこうと思った自分のことを否定するつもりはない。でも、書いている物語にとって「小説になることが幸せ」だとは思えない瞬間がある。

そもそも、僕は小説の先にマンガや映像になることを最初から書いているふしがある。すでに公開した「うやむや」はちょっと別で、「小説」でしかできないことを意識して書いているけれど、小説じゃない形でできることなら、「小説」である必然性ってほとんどないかもしれないなと思っている。

あるとすればそれは僕が現時点で「小説以外かけない」からであって、「物語」にとってそんな事情は関係がない。それにどうだろう。今の僕はそこまで現代小説が好きだろうか。

昔は面白い「新作」小説をたくさん読んでいたけれど、最近の僕はそうではない。小説は相変わらず好きだけれど、いま一番熱狂できる物語ってなんだろうと思ったら、そのフォーマットは少なくとも小説ではない。

たとえばデビューを追いかけていた頃のSixTONESは、僕にとっては特にリアルタイム少年ジャンプだったと思う。夢を持つ主人公たちがいて、それを叶えていくサクセスストーリー。もちろんそれは今も続いているけれど。

僕がいちばん好きな物語のフォーマットはサクセスストーリーなんだけど、それを楽しく読むことができる一番ベタなフォーマットって、なんか小説ではないんだよな……

マンガが一番あっている気がする。

バクマンを全巻読んでみて、「絵がかけなくても」「ストーリーを作る人」としてマンガを目指すっていうのは実際としてありなのかもしれないということにようやく気がついた。

「物語をつくる」という方向性自体に軌道修正をかける気はないけれど、小説という構成にこだわらなくていいと思うようになってきた。

僕にとって大事なのはプロット。セリフ。世界設定。キャラクター。

だったら、これは、小説じゃなくても良い。