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ハロヲタ、30代男性、2019年、ジャニーズにハマる

【ネタバレ注意】考察でも何でもない田中樹担目線すぎる「ブラック校則」の感想

「ブラック校則」。面白かった!

 

生まれつきの髪色が校則上認められず、学校に行けずにいた女子生徒・町田希央。

彼女をきっかけに「ブラック校則」を変えようと奮闘する2人の男子高校生、小野田創楽と月岡中弥。

校則を変えようと動き始めた2人のアクションは、やがて、校則に対して様々な思いを抱えた関係者たちの真実を明らかにしてゆくーー

 

そのタイトルから、教育問題に警鐘を鳴らす社会派作品を想像される方もいるかもしれませんが、本作は、思春期の学生たちの普遍的な恋や人間関係を題材とした青春ドラマでした。

また、映画版とテレビドラマ版に加え、HuluでのWebドラマ版という3種のバージョンで発表された本作は、それぞれのバージョンが互いにストーリーの謎と伏線を補完するという、ミステリードラマでもありました。

 

伏線が思わぬかたちで回収されていく展開は「これもか!」「それ伏線だったのか!」という面白さがあり、ファンの方たちがTwitterで色々と考察する様子も含めて楽しい作品展開でした。

 

それぞれのバージョンを追うことで、登場人物の行動における思わぬリンクが浮かび上がり、絡み合う時系列が次第に一本の線に解きほぐされてゆく。まるで脱出ゲームのように謎ときの要素がふんだんに盛り込まれている作品です。

 

ところで、この作品のラストってどれなんでしょう?

時系列という意味ではなく、物語としての結末という意味で。

僕は、映画版だと思っています。

一番大事な答えにたどり着いたのは、映画版だと思うから。

 

テレビドラマ版では、レジスタンス部の正体が明らかになりました。

彼ら5人がどうやってあのオンラインコミュニティに参加する流れが出来たのか。

その「原因」が明らかになりました。

彼ら5人が「運命」のような数字のマジックで結ばれていたことも。

けれど、彼らを結びつけたのは本当に「運命」だったのかな。テレビ版ではそんな気持ちが残りました。

 

Hulu版では、登場人物それぞれが歩んできた過去が明らかになりました。

生物のテスト、イチゴ、Time Heals、壁の落書き、歌詞を書いた紙ーー

あの行動が「原因」で、そんなことが起きていたんだ。

背後に隠されていた「運命」のような出来事の連鎖も。

けれど、彼らを動かしたのは本当に「運命」だったのかな。Hulu版ではそんな気持ちが残りました。

 

テレビ版のラストで社交数や婚約数のつながりを発見した創楽は、英語の点数を元に自分と希央の運命を主張しますが、他の数字が合うことはなく、中弥からは「こじつけ」と一蹴されます。

 

また、Hulu版で希央のハグシーンを飲み込めずにいた創楽は、何度も検索を繰り返した末に家まで尾行して、希央のヒーローが「そら」だったという言葉を引き出し、歓喜します。それが幸せな「勘違い」とも知らずに。

 

人は何かに迷うと、ついついその理由を「運命」に求めたり、「原因」を探したりするものですよね。

でも、人が何かに迷ったり、何かを悩んだりしたとき、その理由を「運命」や「原因」に求めても、絶対に真実にはたどり着けないのだ、と僕は思います。

 

迷い悩むのは原因があるからじゃない。

行動するのは運命があるからじゃない。

 

どんなときにも、人が迷い悩むのは、人が行動するのは、そこに「意志」があるからです。

「このままではいけない」という意志。

 

映画版の創楽は、その答えにたどり着きました。

校庭での演説。朝礼台に登って叫んだその言葉。

 

「結果のところ……

   町田希央が好きなんだ」。

 

ずっと作品を観ながら思ってたんですよね。

「立ち上がれ今だ早く」……

って、それだけじゃ、なんだか全然説得されないフレーズだなぁって。

 

立ち上がれなんて言われたって。

今だなんて言われたって。

早くなんて言われたって。

ルールや権力に逆らうには、もっと説得力が必要でしょう?

その説得力って、原因や運命にはないんですよね。

その人が何を大切だと思うか。

何を大事にしたいか。

そういう価値観、そういう「意志」が、説得力をまとって人を動かす。

 

もちろん、校則を打ち破ったのは、創楽の「意志」だけではありませんでした。レジスタンス部のメンバーはもちろん、アズマや三池ことね、漆戸、森先生、田母神先生………。

 

みんながそれぞれの「意志」に従って、現在の状況を変えようと動いた。

みんながそれぞれ大事にしたい何かがあり、好感をいだく相手がいて、そこに対する想いがあって、はじめて「僕も、私も、立ち上がらなくちゃ、今だ、早く!」と思えた。

 

そんなふうに人を動かしたのは、ひとえに町田希央への恋心をつのらせた創楽の思いだったんですね。

 

映画版の創楽の演説シーン、よかったですね。

「町田希央が好きなんだ」。

この言葉には最強の説得力がありました。

このセリフのために、この物語は動いていたんだな、そう思える、本当にいいセリフでした。

 

さて。

閑話休題。ここからは、SixTONESのファンとして、田中樹のファンとして、僕がブログで書きたかった話です。

 

僕はこの作品に自担である田中樹が出演した意味をずっと考えていました。

SexyZoneの佐藤勝利も、King & Princeの高橋海人も、年齢とか母校での関係とか………樹の方が先輩なんですよね。

けど、デビューでは2人に先を越されていて、今回も主演の2人に対して、言ってしまえば樹は脇役。

しかも、とびっきりに「イヤなヤツ」である松本ミチロウという役。

ずっと考えてました。

この状況を最大限に肯定できる言葉を書きたいって。

もちろん、単純にスルーして、かっこいい彼の演技だけを見るだけでも問題はない。問題はない、けど。

 

スト担や田中担なら、ちょっと分かってくれるんじゃないかな。

「ミチロウ かっこいい」「ミチロウ 実はいいヤツ」みたいなワードで検索しちゃう感覚。

ミチロウが主人公2人に負けないくらい、いかに愛すべきキャラクターなのだと、どうか作品で示して欲しい。

そんなふうに、めちゃくちゃミチロウを肯定してくれる考察やストーリー展開、隠された何かを求めて考えたり、検索したり、してました。

 

そうやって考えると、ミチロウ、確かに100パーセント嫌な奴ではないんですよね。

中弥を助けるシーンもある。権力の座についたのは、きらりへの恋心だっていうのも可愛らしい一面かもしれない。最後だって……いちおう創楽の味方についたし。

 

でも、やっぱりカッコ悪くて嫌なやつではあるんですよね、ミチロウ。

七浦はもちろん、漆戸すらも、ミチロウより全然「立ち上がる」のが早かった。

この物語のキーフレーズは「立ち上がれ今だ早く」。

ミチロウは生徒たちの中で一番立ち上がらるのが遅かった。

しかも、創楽にほとんどお膳立てしてもらったような状況だ。

もうほとんど勝利条件が決まったようなタイミングでの寝返り。

樹担なのに、思ってしまった……。

「ミチロウ、カッコ悪い……」

 

けど、こうも思い直しました。

後輩が主演をはってるドラマで、こんなに嫌われる役、こんなに嫌な脇役を、しっかり演じ切れた田中樹って、やっぱり一番格好良くない?

樹がもし変なプライドを持ってたら、後輩主演のドラマでの脇役なんて、嫌だなって思っちゃうかもしれない。でも、田中樹にはそれがない。

モデルプレスのインタビューにはこう答えています。

 

― 田中さんにとって、ミチロウのように譲れないものや守りたいものはありますか?

田中:本当にまじでないです(笑)。

個人の仕事をさせていただく上でも、“SixTONESのために”とグループ全体を見ている意識がすごく強いんです。

僕が何もしないことがSixTONESのためになるならば何もしないし、何かした方が良いならします。それがある意味こだわりですかね。

 

好きなもの(SixTONES)のために、立ち上がる。

樹も、創楽と同じだったんだ。

ドラマの中では嫌なヤツを演じたけど、そうやって嫌われ役を演じるのは、誰よりも大好きなSixTONESのため………

こう思うと、まるで「きらりのために嫌なヤツのポジションにいた」ミチロウもまた、樹らしい役柄であり愛すべきキャラクターだったのかもしれない、そんなふうに思えてきました。

 

そして。こんなふうに自担の演じた役、演じたドラマが、どれだけ良かったか、どれだけ素敵だったかを考えながら、思うんですよね。

 

結婚数のこじつけを必死に計算する創楽や、ハグの意味を必死に検索する創楽は、僕らアイドルファンのなかにもいるんだな……と。

SixTONES社交数がつながらないかな?とか、めちゃくちゃ計算したこともここで言っておきます。

でもそれでいいのかな、とも思います。

考察でも何でもない話ですみません。

僕が結局のところ思ったのは、つまり、そういうことなんです。

 

主題が分からなくなりそうなので、もう一度、言っておきます。

ブラック校則、すごく楽しめる作品でした!

 

そして……結局のところ、

僕は、SixTONESのファンとして、

田中樹が好きなんだ。