飛び込むBlue

ハロヲタ、30代男性、2019年、ジャニーズにハマる

SixTONES「Imitation Rain」歌詞考察ーーデビューの日、雨空の祝福に寄せて

SixTONESのデビューシングルが発売されました。

何よりもまずは、彼らに言いたいです。

おめでとう!

「TrackOne-IMPACT-」の福岡公演に参戦予定なのですが、

デビュー後初の公演、彼らを祝福できることが大変楽しみです。

 

 

表題曲の「Imitation Rain」はX JAPANYOSHIKI氏が手がけた楽曲です。

壮麗なミディアムロックバラードで、ピアノの旋律が非常に美しい一曲です。

気がつくと何度も頭の中でリフレインし、ふと口ずさんでしまうような、

そういう不思議な引力が、この曲には、あります。

 

初めて聴いた時から、

「いったいこの曲は何を主題にしているのだろうか?」

僕は何度も考えていました。

 

特に謎を感じていたのは、

「Imitation Rain」という楽曲のタイトルです。

 

「模倣の雨」?

「真似する雨」?

「模造の雨」?

 

日本語に訳す必要はないけど、こう訳すと、妙に不穏なタイトルでは?

楽曲の壮麗さ、魅惑的なメロディの美しさに説得されつつも、

当初、楽曲がまとった言葉の意味をすぐには飲み込めなかったんです。

 

しかし、「Imitation」という言葉に対して、

肯定のエネルギーを感じるような訳を当ててみた瞬間、僕ははっと息を飲みました。

これは………SixTONESそのものを主題にした歌かもしれない。

 

聞けば、YOSHIKI氏はネガティブな印象を持つ言葉を

あえて楽曲に取り入れることがあるそうです。

それは肯定のエネルギーを引き立たせる逆説的なアプローチなのだそう。

 

なら、逆説的なアプローチで、

「Imitation Rain」という題に肯定的な解釈を……

例えば、こんな意訳をあてるとどうでしょうか。

 

練磨の雨」。

 

練磨とは、鍛え上げ、磨き上げるという意味。「百戦錬磨」という四字熟語もありますね。

実際、英語の「Imitation」には、「真似をする行為」「模倣する行為」などの否定的なニュアンスに限定されず、「本物を目指して先人や達人の模倣をすることで、技術をみがく、錬磨する行為」というポジティブな意味合いも含まれるそうです。

僕はおそらくYOSHIKI氏が「Imitation」を「偽物」という意味では使っていないと思います。何故なら「偽物」という意味で歌詞中に「fake」という別の言葉があるから。

 

では、雨が練磨するもの、磨くものと言えば何か?

大地に眠る原石(ストーンズ)だ。

 

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福岡の平尾台では「羊群原」という「動物の群れ」にも見える白く丸い露石たちを見ることができます。

脆い石灰岩で形成された大地に、長い年月をかけて大量の雨が降り続けた結果、原石が雨に削られ、露石が点在する独自の地形が形作られた美しい光景です。

 

長い年月をかけ、雨に打たれて原石がみがかれてゆく様。

僕がこの曲に感じるのはまさにそんなイメージです。

 

You said “I will be the sky and you will be the sun to shine”

 

僕は空になるから、Youたちは輝く太陽になってよ」ーー

 

今は遠い空に旅立った故・ジャニー喜多川氏、実際にそのような発言をしたのかーー

さすがにそこまでは預かり知らぬことですが、彼らは内なる才能をそれぞれに見いだされ、

10年以上も前のある日、ジャニーズJr.になり、

「太陽」になる道……ステージにあがる道を選びました。

 

当時はまだ鈍色(にびいろ)の原石。

けれど「終わることのない夢を見たい」と願った彼らは、ひとたびその道に進む決意をしました。

 

2012年、『私立バカレア高校』のキャストに起用された彼らは、

それぞれが見たいと願った夢のためにその歩みを始めたのです。

 

Fake dreams 壊れてゆく ガラスの薔薇のように

 

しかし、2013年。

私立バカレア高校』の放送が終わり、6人はバラバラになってしまいます。

ドラマ、そして映画の中で6人はそれぞれ夢に想いを馳せていたのに。

けれど、それはあくまで物語の中の虚構の夢。

 

Imitation Rain
時には激しく 心に降り注ぐ

 

彼らに降りかかる試練は、時として心をえぐるほど悲痛なものでした。

“Rain”は涙のメタファー(隠喩)でもあるのかもしれません。

そんな辛く厳しい時期、彼らはそれぞれ磨耗し、

原石たちは輝く太陽に焦がれながらも、

バラバラになった状態で雨に打たれ続ける毎日に悩んでいました。

 

Shall we play this game
紅に染まるまで 雨に打たれて

 

でも、そこで他の5人に声をかけたのがジェシーでした。

「もう一度6人でやろう」

Shall  we play  this  game?

 

そうしてSixTONESというグループができました。

そこに集まった6人には共通の覚悟がありました。

SixTONESで成功出来なかったら、事務所を辞めようー

これがラスト・チャンスだ……

「紅に染まるまで」。

雨が「涙」のメタファーだとするなら、紅が指し示すのは「血」でしょう。

つまり、全員、血を流す覚悟、これが最後だという覚悟があった。

それほどに激しい雨の中を彼らは歩いた。

 

この星の光ーー本物の太陽のように眩い輝きを目指して。

IN THE STORMーー荒れ狂う雨風の中を。

Imitation……本物を目指して、原石たちは雨の中で己を磨き続けました。

 

目を閉じて 翼を広げて Close your eyes
(Lalala lalala lalala you will be loved)
飛び立つのさ 土砂降りの雨の中 We’ll fly

 

彼らが努力を重ねることができたのは、夢を見ることを知ったから。

目を閉じて、思い浮かべる。

翼を広げて飛び立てる日が来る。

きっと愛に包まれる未来がくる。

俺たちはーー土砂降りの雨の中でもーー飛べる。

 

ただ、そんな道の中で彼らは葛藤を続けてきました。

 

What’s the meaning of life
What’s the point of getting it right
‘Cause everything is fake
Everybody blames
To keep the faith
Just say, everything breaks
Price of fame. What’s to blame
Cuts my mind like a razor blade
Breaking down. I’m breaking down
Piece of mind is shutting down
Should I play this endless game

 

生きる意味って何だ?

何が正しいかって。

だって全部偽物じゃないか。

みんなが責める。

それぞれが信じるもののために。

ただ俺は言う、全部壊しちまえ。

名声に価値を感じて、何が悪い。

俺の心はズタズタに切り裂かれてる。

挫折。絶望。心は閉ざされてる。

この終わらないゲームを俺は続けなきゃなんないのか?

 

けれど、そんなとき、ジェシーの声が聞こえる。

 

Dancing in the rain 夢を求めて
Keep dancing in the rain ’till love comes to life

 

「come  to  life」は「実現する」。

すなわち……

愛が実現するまで、夢を求めて、降り注ぐ試練の中で踊り続けようーー

 

Shall we play this game
紅に染まるまで 雨に打たれて

 

赤く染まる太陽になれるその日までーー

俺たち、雨に打たれ続けるこの道を歩き続けようよーー

 

そうして、「転がり続け意思を磨いた」彼らは、
2019年、ようやくデビューという大きな旅路の入り口に立ちました。

いつか本物の太陽のように輝けるよう、

長い年月をかけて磨き続けた原石に「光る、兆し」がーー見えたのです。

 

戻れない 時代(とき)を振り返る
流れる時間を止めて

 

そうして、約10年ーー

気がつくと、彼らはジャニーズJr.の中でもだいぶ先輩になっていました。

かつて同じように夢を目指した仲間たちは、

諦めてしまったり、違う道を進んで行ったり………

 

中には諦めたように、こう言う人も、いたかもしれない。

磨き続けても、石は石だと。太陽には、なれない、と。

 

それでもSixTONESは歩き続けました。

ふと立ち止まり、振り返ると、

そこには、もう戻ることのできない道ができていました。

 

けれど、その道は、彼らが切り開いた道。

後に続く仲間たちは、きっとその道を頼りに、前に進むことができる。

 

京本大我はブログでこう書いていましたね。

「継続することで知り得る世界があることを僕は知ってしまった」

 

My friend いつかはたどり着くよ 夢の世界に

 

2020年1月22日。

いつか太陽のように輝くため、長い年月、練磨を続けてきた原石たちが、

こうして、今日、ひとつの通過点に立ちました。

でも、これで本物の太陽になったわけじゃない。ゴールじゃない。

ただ、これは、彼らと共に、彼らをこの星の光だと信じる人たちが、

Team  SixTONESが、少しずつ増え続けて、そうやってたどり着いた第二章の始まりです。

 

ミュージックビデオの撮影。終わった瞬間。

セットの雨水の中ではしゃぐように踊っていた今の彼らは、もう、飛べる。

そう思えます。

 

奇しくも、今日は、全国的に雨と雪が日本列島を覆っていますね。

 

それは、SixTONESSnow Man……6人と9人の旅立ちを、

「空」になったあの人も祝福しているからーー

ーーそう考えるのは、考えすぎでしょうか?