飛び込むBlue

終わりはまだまだ遥か先の方だ

「続ける」というカッコよさーー髙地優吾の「優吾のあしあと」

僕、昔は「可愛い」アイドルが好きだったんです。

でも、アイドルを応援するうちに、「可愛い」をつらぬき続けるアイドルって「カッコいい」んだな、と思うようになり、「カッコいい」アイドルに興味を向けるようになりました。
もうひとつ。2010年代、アイドルを応援してきて、変わった価値観がもうひとつあります。
それは「アイドルは神ではなく人間であり、『職業』である」という純然な事実。
でもかつての僕は神格化していたんですよね。
僕にとって、かつての神は、モーニング娘。道重さゆみさんでした。

けれど彼女だけではない。芸能界で活動する人たちは、みんな、人間なんですよね。
叩かれれば傷つくし、恋愛だってするし、間違うこともある。
そして、アイドルも、職業であり、仕事なんですよね。
僕は、そんな風に価値観が変わった後、SixTONESを好きになりました。

彼らのことを人間として「カッコいい」と思ったんです。

僕は嫌なことから逃げることの多い人生でした。東京から逃げて、地元に戻りました。就職活動から逃げて、内定の出た適当な会社に入りました。ブラック企業から逃げて、逃げて、ようやく今は自分にあった仕事につけました。逃げることは、自分を守るための選択だったし、自分を守るために必要なことではあったと思っています。
けど、いつしかそんな自分のことを次第に「カッコ悪い」と思うようになっていきました。
「一所懸命」という言葉があるように、一つの所で懸命に頑張るプロフェッショナルってすごいな、と思います。歳を重ねて痛感します。そういうプロフェッショナルなスキルを積み重ねてこなかった自分自身を。
変わりたいな。自分をもっと「カッコいい」方向に変えていきたいな。
そんな時に出会いました。SixTONESに。

自分より年下の彼らが10年近く、下積みを続けて頑張ってきた。
「続けてきた」ということを、僕はなによりも尊敬しています。
職業人として、辞めずに一つの道を歩き続けたことを。
そして、カッコいい、と思うんです。「続ける」という力を。
そんな「カッコいい」彼らを応援しながら、自分の人生を豊かにしたい。
彼らの力を借りて、自分自身、前向きになりたい。そう思うようになりました。

僕の中でいま一番熱く「カッコいい」と思っているSixTONESのコンテンツを紹介させてください。
「優吾のあしあと」。髙地優吾がジャニーズWebに連載しているブログです。

 

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ただのアイドルの日記、と思うかもしれません。
たかがアイドルの日記、と思われると思います。
でも、すごいんですよ。

5月1日から毎日更新を宣言して連載をはじめ、実際に毎日更新を継続して、先日、連続更新100日を達成しました。それだけでも十分すごいと思うんですが、それだけじゃありません。僕が一番すごいなと思うのは、彼が「続ける」ために作ったと思われる「日記のフォーマット」です。

彼の日記は、ハッシュタグ風の目次から始まります。
まず、今日何を書くかという構成から宣言するんです。
挨拶の後に必ず書かれるのが。起床予想時間。毎日起きた時間を記録しているんです。
その後に近況や自分のやりたいことや欲しいものなどを書く。
次に仕事や学業を頑張る人たちへのねぎらい、感謝の言葉。
最後に毎日彼が続けているトイレットペーパーリフティングの回数記録が書かれて、
締めの言葉に、座右の銘でもある「日々笑顔」を書いて締めます。

これ、めちゃくちゃすごくないですか? 
彼は、これを単なるファンサービスとしてやっているのではないと思います。
ファンサービスという建て付けによる職業上健全な自己強制力を働かせて、彼自身、日記という習慣を、自分自身の生活や人生を磨くためのツール、成長のための習慣術として使っているんだ、と思うんですよ。
目標や目的があっても何かを習慣にし、毎日続けることは意外に難しいものです。
だから彼は自分なりの型を作り、その型を使って、ファンサービスと自分の人生を豊かにすることの両立につなげている。起床予想時間なんて、楽しいゲームのように時間あてに挑戦してる様子を毎回書いてくれているけど、僕はこれ、単なる遊びじゃないと思います。
枕を変えたり、エアコンの温度を変えたり、睡眠記録を取りながら、睡眠の質の向上に取り組んでいるんだろうなという様子が分かります。

かなわないなぁ、と思います。
顔がカッコよくて、歌やダンスができるだけじゃない。
ジャニーズに入所して10年以上、デビューできない環境でも、しぶとく根気強くアイドルを続けてきた、その真面目さ、向上心、前向きな力。
なおデビューできてゴールじゃないんだ。それもガムシャラにやるだけじゃない。「続けられる」ように自分を持っていくその工夫がすごい。

心から尊敬します。でも、悔しいなぁ。
尊敬するだけじゃなく、僕もついていけるような人になりたいです。
毎日日記書くところからかな……。僕も実は日記書いているんですが、もうね、全然続かなかったり、それどころか愚痴を書きそうになったり、ただただ悩みを書いてしまったり。
いかに彼がすごいかっていうのは、たぶんみんな、日記を書いてみたら気づきますよ。

僕にとって、髙地優吾は、「明日から自分も頑張ってみようかな」と思わせてくれるアイドルです。
本当にカッコいい。